静御前をイメージした十二単の衣装で踊る葵かを里

　愛知県西尾市出身の演歌歌手、葵かを里が１４日、名古屋市のホテルメルパルク名古屋でデビュー２０周年記念のディナーショーを開いた。 　歌と日本舞踊を融合させた”舞いながら歌う艶歌歌手”として活躍する葵は、磨き上げてきた”二刀流芸”を地元ファンに披露。節目を迎えられた感謝の思いと喜びを歌と踊りの熱演に込めた。 　２００５年５月に「夢みなと」でデビュー。ディナーショーでは、デビュー曲から２０周年記念曲「城端　曳山祭」まで２０年の足跡をたどる全２１曲を熱唱。「人情酒場」などの自作曲や１１月発売の新曲「西陣おんな帯」もひとあし早くファンに届けた。 　オープニングでは舞の名人と伝えられる、静御前をイメージした十二単（ひとえ）姿で登場。日舞を踊りながら妖艶な歌の世界を演出した。振り袖やドレスなど５変化の衣装でも楽しませた。 　地元でのディナーショーはコロナ禍もあり、５年ぶりの開催に。当初は今月１日に開く予定だったが、台風１０号の影響で１４日に延期された。 　２５０人が駆けつけた客席からは「おめでとう！」「待ってました！」の声援が飛んだ。葵は「２０年頑張ってこられたのも皆さんの応援のおかげです」と頭を下げた。３０周年に向け「舞いながら踊るスタイルが私の進むべき道だ、とはっきりと見えてきました。歌で元気を届けるとともに、日本の文化、歴史の魅力も伝えていきたい」と飛躍を誓った。