尾車親方が“けじめの墓参り” 先代の佐渡ヶ嶽親方の墓前に退職を報告
日本相撲協会を退職する尾車親方(67、元大関・琴風)が11日、千葉・松霊苑に眠る先代の佐渡ヶ嶽親方(元横綱・琴桜)の墓前に退職の報告をした。 佐渡ヶ嶽部屋の猛稽古を見た少年時代の尾車親方は「運動音痴の俺には無理。付いていけない」と思ったが、先代から土産にもらったマロングラッセを食べて「強くなったらこんなにおいしいものが食べれるんだ」と入門を決意。 あれから53年。大関に昇進して引退後は尾車部屋を興した。協会の理事としてはナンバー2の事業部長などを歴任。最後は大関・琴ノ若が先代のしこ名でもある琴桜の襲名も見届けることができた。 「長い相撲人生だったが、これでけじめを付けることができた。ところで(琴桜を)どうやって呼ぼうか迷っているんだ。恐れ多くて呼び捨てにはできないし、“さんづけ”もおかしいよね」とうれしい悲鳴を口にしていた。
報知新聞社