阪神・全国質流れ品大バザールに見る「質屋」の現状は?
阪神・全国質流れ品大バザールに見る「質屋」の現状は? THEPAGE大阪
大阪の街なかでよく見かける「質屋」。かつては暗いイメージもあったが、近年は明るく入りやすい店舗も増えているようだ。そんな質屋の質流れ品を10万点以上も集めた大イベントが大阪・梅田の百貨店「阪神梅田本店」(大阪市北区)の8階催場で開催されている。その名も、「全国質流れ品大バザール」だ。今回は日本未入荷の商品や、さらには質屋を舞台にしたコミックともコラボし、「規模も、売り上げも日本一やと思ってます」と関係者は語る。
大阪の方は見方がシビアそれはそれでありがたい
会場に足を運ぶと、プラダ、ルイ・ヴィトン、ディオール、グッチ、コーチなど、特価品から高級品まで10万点以上ものブランド品などが所狭しと並んでおり、まさにお宝ザクザク。お目当ての品物を手に入れようとお客も会場に溢れてかえっていた。 同百貨店・店内催事部の庄野健治氏はこう話す。「百貨店を代表する名物催事です。当百貨店の顔ともいうべきイベントで、規模も、売り上げも日本一やと思ってます。年2回の開催で第23回です。他でもあると思いますが、けっこう小規模なところが多いんですよ。大阪の方はモノに対する見方がシビアですけど、それはそれでありがたいことだと思ってます」
「質屋の娘セレクトコーナー」を設置
東京質屋情報センター加盟の代表16店舗(東京・神奈川・大阪・福岡など)を含む50店舗以上の質屋が集結。人気ブランドのバッグや時計、宝石類などが勢ぞろいだ。金融機関の返済期限の代わりに質屋には「流質期間」が設定されているため、期間が過ぎたものは流れ、それが質流れ品となる。この質屋の始まりは古く、700年以上も前、鎌倉時代だと言われる。 様々な商品がある中、3万円前後のものがいちばん多く、なんと3080万円の宝石が最も高額な商品になっている。稀少価値の高いレア物も含まれており、たとえば、思わず笑ってしまう珍品の「フェンディ」BAGBUGSショルダークラッチ(バッグ)は13万8000円。これはバッグにモンスターの顔がついた人気シリーズだ。 また、今回は『のだめカンタービレ』で有名な漫画家・二ノ宮知子氏の質屋を舞台にしたコミック『七つ屋 志のぶの宝石匣』ともコラボ。実際に質屋の娘が商品を選定した「質屋の娘セレクトコーナー」を設置、若い女性にも購入しやすい商品を用意している。