阪神・全国質流れ品大バザールに見る「質屋」の現状は?
中古ブランドの新しい楽しみ方に
大阪市内から来たという50代主婦に話を聞くと、「こういうイベントはうれしいですね。見るだけでもワクワクします。今日は財布が欲しくて見に来ました」と、笑顔を見せた。 また、創業90年の老舗質屋「岡崎屋」(大阪市阿倍野区)の吉田幸司氏(56)は、質屋業界の事情通としてこう話す。 「昔ながらの質屋は今もそんなに変わってないんです。僕は4代目やけど、ずっとその時代を映したものが多く流通してます。以前は着物、それから電化製品、そしてブランド品へと移ってきた。今、質屋は実際は減ってます。質屋の営業許可も簡単にとれないんですよ。昨今は気軽に利用される若い方も増え、中古ブランドの新しい楽しみ方という文化が根付いてきていると思う。もっとも、目利きの勉強も常にしないといけませんし、次の世代への橋渡しもしていきたい。昔は暗いイメージがあったかもしれませんが、このようなイベントを行うことで、親しみを持って頂ければうれしいです」 質屋を知る良い機会にもなるのではないか。イベントは23日まで。 (文責/フリーライター・北代靖典)