私たちの「ハイキュー!!」めざせ1勝 コザ中女子バレー15年ぶり手作り復活 「烏養コーチ」も登場 沖縄
【沖縄】これが私たちの「ハイキュー!!」だ。沖縄市立コザ中学校で15年ほど途絶えていた女子バレーボールの活動がこのほど、「コザ女子バレーボールクラブ」として復活した。1月の同好会発足から練習場所もままならない中での紆余曲折を経て9月にクラブチームとなり、10月には待望の監督も決まった。中体連の新人大会などに出場しながら「1勝」を目指すバレーボーラーと関係者たちは気持ちを、ボールをつなぐ。道具不足のため12月末までクラウドファンディング(CF)を実施中だ。 【写真】男子は西原、女子は首里が全国切符つかむ 春高バレー沖縄県予選
2年の小橋川汐星さん(13)は友人に誘われて始めた。校長や教頭に相談するなどして同好会立ち上げに関わり、今では競技を好きになった。3年の夏までに「1勝」を掲げる。 当初は体育館の舞台や、体育館裏にある使われていなかった直射日光の当たるテニスコートで練習。顧問もおらず、手探りの練習だった。顧問もいて体育館のフロアで練習する部活生たちを見ながら積み重ねた努力が認められ、5月からは体育館のフロアで練習できるようになった。練習の見守りをする仲本和正保護者会長(48)は「大人ではなく、子どもたちがやりたいクラブを作ってきた」と振り返る。 2年の西岡愛美主将(14)は女子バレー部がなかったため野球部のマネジャーをしていたが、同好会立ち上げに名乗りを上げた。「みんなで勝っていきたい」と、静かに闘志を燃やしている。 指導者不在の中、幸運な出会いに導かれた。市営体育館で思い切って話しかけた長年バレーに携わる地域の指導者が、周囲に声かけしてコーチングに携わってくれた。技術のみならず、ラインズマンの講習やチーム運営など多様なアドバイスをもらった。それらがクラブチーム化の実現につながった。
縁が結ばれて10月、市内で中央マートを営む「大悟」社の仲程誠監督(60)が就任した。漫画家の古舘春一さん作の人気バレーボール漫画「ハイキュー!!」に出てくる「坂ノ下商店の烏養繋心(うかいけいしん)コーチ」にも例えられる。未明の弁当作りから商売もする仲程監督は「取りあえず顔出すかなーと思っていたら監督に昇格していた。底辺にいるんで伸びしろしかないチーム。楽しくやろうよってことだけど、負ける悔しさ、競争も感じていってもらえれば」と語った。 同クラブは市内外からメンバーを絶賛募集中だ。練習日は毎週月・火・水・金曜の午後5~7時半、日曜の正午~午後4時、コザ中で。インスタでも情報発信。クラウドファンディングは次の通り(https://camp-fire.jp/projects/804349/view)。
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