豊島将之九段「将棋で勝ってくださいよ(笑)」超早指しの仲間のボヤキを微笑みながらバッサリ/将棋・ABEMAトーナメント2024
仲良し棋士のボヤキを、微笑みながらバッサリと斬った。将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2024」本戦トーナメント準決勝・第2試合、チーム豊島 対 チーム稲葉の模様が9月7日に放送された。第1局が行われている最中、チーム豊島の控室では、豊島将之九段(34)と糸谷哲郎八段(35)の2人が談笑。早見え・早指しが得意の糸谷八段が相手に時間攻めをすることについて「将棋で勝ってくださいよ」と微笑みながら指摘するシーンがあった。 【映像】豊島将之九段「将棋で勝って」と笑顔でポツリ 持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算というフィッシャールールは、どれだけ持ち時間を残し、増やしするかが重要になる。場合によっては千日手のような手順をわざと選んで、持ち時間を増やすという戦略を取る棋士もいるぐらいだ。いかに読みが深い棋士であっても、5秒や10秒で読むのと、1分かけて読むのとでは、その精度はまるで違う。糸谷八段は持ち時間が数時間ある公式戦でもどんどん指し進める早見え・早指しの棋士として知られ、同大会でも特に序盤は圧倒的な早さで指し、持ち時間を6分台まで増やすことも珍しくない。 ただ、どれだけ「時間攻め」をしても、通用しない相手がいるという。第1局、チーム豊島の大石直嗣七段(34)、チーム稲葉の藤本渚五段(19)が戦うところを見ながら、糸谷八段は「藤本五段にも、ある程度時間攻めは有効なんだよね。(時間が)ないと、さすがに変になる。時間攻めが有効じゃない人はほとんどいない」と語り出したが、続けて「斎藤(慎太郎)さんとは(佐藤)天彦さんとか、時間攻めしても意味がない。こっちが時間攻めされている感覚になっちゃう」とボヤきだした。 これを静かに聞いていた豊島九段だが、微笑み混じりに発したのが「全部将棋で勝ってくださいよ」というひと言。確信を突いたようなコメントに、思わず糸谷八段も笑顔ながらも動きが固まっていた。 ◆ABEMAトーナメント2024 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり今回が7回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士11人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全12チームで行われる。予選リーグは3チームずつ4リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。 (ABEMA/将棋チャンネルより)
ABEMA TIMES編集部