『逆走・2人乗り・歩道』モペットや電動キックボードの違法走行...2日間取材でヘルメット&ナンバープレート付きモペットは1台も無し!直撃すると「ネットで買った」「わからない」
さらに、そのすぐ近くでも、別の電動キックボードの2人乗りが。 (記者)「お兄さんたち、これ2人乗りして大丈夫ですか?」 (男性)「絶対ダメでしょ」 (記者)「ダメですよね。乗っていて大丈夫ですか、危なくないですか?」 ルール違反を認識したうえでの2人乗り。スピードを緩めることなく、その場から走り去った。
モペットに乗っていた、ペルーから来日したという男性。日常的にモペットを使っているというが「ルールを知らなかった」と話す。 (記者)「ナンバープレートとかヘルメットはつけなくていいんですか?」 (男性)「それは…わからないです」 (記者)「ヘルメットをかぶったことはないですか?」 (男性)「ないです」 (記者)「ナンバープレートもつけていないですか?」 (男性)「(首を横に振る)」 (記者)「買ったときに説明はされなかったですか?」 (男性)「ネットで買った」
インターネットで購入したため交通ルールについて説明は受けなかったと話す人は他にもいた。 (記者)「お兄さんヘルメットをかぶっていないから、大丈夫かなと思って」 (男性)「ああ~みんなやっているんで」 (記者)「それって買うときに何か言われないんですか?」 (男性)「いやアマゾンなんで。届くだけなので」
果たして実際にそうなのか。記者が大手ショッピングサイトで「モペット」と検索してみると、ずらりと商品が出てきた。商品購入のページには注意事項の記載はあるが、下の方にあるため気が付かない人も多いようだ。 実際に記者が取材した2日間で、ヘルメットを着用してナンバープレートを取り付けたモペットは1台もいなかった。ルールが十分に周知されないまま乗り物だけが急速に普及して、危険が野放しにされている実態が浮かび上がってきた。
「危険な乗り物と認識を…加害者にもならないよう気を付けて」
JAFが去年実施した電動キックボードの実証実験では、時速20kmで縁石と衝突した場合、ヘルメットを着用していても頭蓋骨を折るほどの衝撃が加わることがわかったという。
(JAF大阪支部 中植啓伸さん)「電動キックボード、モペットもそうですけれども、結構速度が出ます。体を守るものがほとんどありませんので、自分は『危険な乗り物に乗っている』という認識をしていただいて、加害者にもならないように気を付けていただきたいと思います。乗ってからだと、その方に責任がかかってきますので、必ず乗る前にしっかり交通ルールを学んでいただきたいと思います」 各地で危険性が表面化している新しい乗り物。求められているのは利用者側の責任ある行動にほかならない。 (2024年6月18日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」内『特命取材班スクープ』より)