「すべては兵庫県民の判断」斎藤元知事の“職場クラッシャー”ぶり、パワハラに気づけないヤバさ
こんな感じですから、周りは「どれだけ説明してもわかってくれない」と疲弊し、場合によってはメンタルヘルスを損ねますし、本人は「オレは何も悪いことをしていないのに、濡れ衣を着せられた」と被害者意識を募らせて、それが“犯人探し”につながっていくのではないでしょうか。
部下の誰かが常に休職しているなんてことに
このように会話の意図がつかめない上司と仕事をすると、どういうことが起きるのでしょうか。 上司の意図したことが読み取れないとか、指示自体が合理的でないとしても、なんせコミュニケーションが取れる相手ではありませんから、できない理由は受け入れず「おまえは無能だ」というレッテルを貼られるかもしれません。 あちらは上司で命令権を持っているだけに「あいつは仕事ができないから、オレが仕事の仕方を教えてやる。徹底的に指導しなければならない」と思いこみ、その指示指導が激烈すぎてパワハラにつながっていったり、人事権を乱用して粛清人事が行われるなんてことも、絶対に起きないとはいえないのではないでしょうか。 本人に悪気がないのも厄介なところで、こういう人は職場クラッシャーとなり、部下の誰かが常に休職しているなんてことにもなりかねません。 実行力があれば多少ヤバかろうが、パワハラ的なトップでもいいと思うか、それとも、知事と言う重責を担うには、人格も資質に入ると思うのか。すべては兵庫県民のみなさんの判断です。 「悪名は無名に勝る」という諺どおり、今回のことで知名度を格段に上げた斎藤知事が勝つ可能性は十分にあると言えるのではないでしょうか。兵庫県民の判断を静かに待ちたいと思います。 仁科友里(にしな・ゆり) 1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。『サイゾーウーマン』『週刊SPA!』『GINGER』『steady.』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。また、自身のブログ、ツイッターで婚活に悩む男女の相談に応えている。2015年に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)を発表し、異例の女性向け婚活本として話題に。好きな言葉は「勝てば官軍、負ければ賊軍」
仁科友里