奥川から引き継いだエースナンバー 星稜・荻原、甘い制球に悔しさ募らせ 交流試合
◇荻原吟哉投手(星稜・3年) 2020年甲子園高校野球交流試合は第4日の15日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場であり、昨夏の甲子園決勝と同じ顔合わせとなった第1試合は昨夏準優勝の星稜(石川)が履正社(大阪)に1―10で敗れた。 【写真特集】昨夏の甲子園決勝再現 履正社に軍配 悔しそうに顔をゆがめた。2点ビハインドの二回2死二塁、フルカウントから星稜の先発・荻原が投じた6球目。履正社の1番・池田に対し、決め球の膝元に切れ込むスライダーを見逃された。「ボール球になかなか手を出してくれない」。四球。続く中田も2球で追い込みながら、最後は同じ球を見極められて2死満塁。根負けしたように制球が甘くなると、3番・小深田から死球を挟んで4連打を浴び、計8失点でこの回限りで降板した。 「甘い直球は打たれる」。強打の履正社を前半は変化球でかわし、相手の目が慣れた後半は直球で攻める計画だった。追い込むまでは予定通り。だが、その後が想定外だった。「履正社の各打者は振る力が強く、見極めもしっかりしていた」とうなだれた。 履正社に敗れて準優勝だった昨夏の甲子園は「背番号11」を背負って2試合に先発。1学年上の奥川(ヤクルト)からエースナンバーを引き継いだ昨秋以降は得意のスライダーを生かそうと、地道な筋力トレーニングで直球の球威を磨いてきたが、成果を披露する前に打ち込まれ、「奥川さんの分まで勝ちたかった。悔しい」と絞り出した。 「自分の力不足」を痛感した62球。「どんな相手でも勝てる投手になりたい、と強く思った」。因縁の相手との再戦は、自分の目標を改めて示してくれた。【石川裕士】 ◇全16試合をライブ中継 ニュースサイト「毎日新聞」(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/)と「Yahoo!JAPAN」が運営する「スポーツナビ」(https://baseball.yahoo.co.jp/senbatsu/)で展開する「センバツLIVE!」では、センバツ交流試合の全16試合をライブ中継します。センバツLIVE!は、パソコンやスマートフォンで、いつでもどこでも無料でお楽しみいただけます。勝負の裏側に迫った最新のニュースや写真特集など、試合の情報が盛りだくさんです。センバツ交流試合にどうぞご注目ください。