【C大阪】清武弘嗣「退団というのは夏に分かっていたと思う」盟友香川真司との暗黙の空気明かす
セレッソ大阪を契約満了により今季限りで退団する元日本代表MF清武弘嗣(35)が23日、本拠地ヨドコウ桜スタジアムでお別れセレモニーを行い、その後にC大阪所属としては最後の取材に応じた。来季はJ2大分トリニータに完全移籍で16年ぶりに復帰することが決まっている。 主な一問一答は次の通り。 -セレモニーに1913人のサポーターが来場してくれた 清武 平日だったんで200人くらいを予想していたが、想像をはるかに超えていた。こんなにたくさんの人が来てくれ、応援してくれていたと改めて感じることができた。C大阪でやってきたことが間違いではなかったと強く感じた。僕を見てサッカーを好きになったとか、C大阪を応援するきっかけになった、という言葉をたくさんもらったので、うれしかった。 -このセレモニー開催は自身の強い意向があった 清武 長く在籍したクラブだったので正直、(欧州移籍から)帰ってきて7年半は、けがで悩まされ続けて、その中でもたくさん応援してくれる人がいたので、離れる時には、ちゃんとあいさつできる場を作ってほしくて(クラブスタッフに)相談した。本当に感謝しかない。ここまで何回、引退しようか考えたぐらいなので。 -MF香川真司選手とは事前に何か話したのか 清武 俺が退団というのはたぶん、夏に(サガン鳥栖へ期限付き移籍で)出たくらいから分かっていたと思う。真司君とは、いろんな話をたくさんした。 -計10年ほど在籍したクラブを契約満了で退団 清武 僕がどうこうできる話ではなかった。満了っていうので、時代は流れるものなので、それはしょうがない。自分自身も受け入れないといけない。総括したら、C大阪で過ごした10年はすばらしいサッカー人生だった。感謝しかない。このクラブに育ててもらったし、このクラブでサッカーって楽しいんだとか、僕は教わった。そのスタートが、真司君とか乾君(乾貴士=清水)とか、家長君(家長昭博=川崎F)がいた初年度だった。ちょっとインパクトが強すぎて、なんだこれは? という感じで、C大阪のサッカー生活がスタートした。感慨深い。 -サポーターからは、将来は再びC大阪に戻ってほしいという声もあった 清武 ああいう言葉をかけてもらうと、すごくうれしい。ちょっと現実に近づいてきたなあ、引退の。なんていうか年齢も35なんで。今年引退する選手、ヤマちゃん(山下達也=C大阪)もそう、近くでナオ君(藤田直之=鳥栖)も見ている。そろそろ自分も想像できるなというのと、引退して帰ってきてくださいという言葉を聞くと、僕もこういう年齢かっていう、改めて現実を感じている。 -セレモニーでは「まだまだ引退はしない」と宣言した 清武 もう少し現役で頑張ろうと思う。(今回のセレモニーの雰囲気が)引退みたいになっていた。ヤマちゃんにも「お前、引退するの?」と言われた。みんなの前で(引退しないと)言うのは責任が生まれる。まだやんないといけない。まだ応援してほしい。自分にハッパをかけるというか、そういう気持ちもあるので、もう少し現役で頑張りたいと言わせてもらった。 -年末年始は引っ越しなどで忙しい 清武 むちゃくちゃ忙しい。大分の始動も早いですから。本当に今までありがとうございました。 ◆清武弘嗣(きよたけ・ひろし)1989年(平元)11月12日、大分市生まれ。大分の下部組織から08年にトップ昇格を果たし、10年C大阪へ完全移籍。12年7月にニュルンベルク、14年7月ハノーバー、16年6月セビリアへの移籍を経て、17年2月にC大阪復帰。24年7月からサガン鳥栖へ期限付き移籍し、25年J2大分へ完全移籍。12年ロンドン五輪、14年W杯ブラジル大会日本代表で、国際Aマッチ通算43試合5得点。J1通算269試合41得点。172センチ、66キロ。