【米ビルボード・ソング・チャート】フューチャー/メトロ・ブーミン/ケンドリック・ラマー2週連続首位、ビヨンセTOP10に3曲送り込む
フューチャー、メトロ・ブーミン、ケンドリック・ラマーの「Like That」が2週目の首位を獲得した、今週の米ビルボード・ソング・チャート。 先週1位に初登場した「Like That」は、2週目の今週(2024年3月29日~4月4日)ストリーミングが4,610万回(23%減少)、セールスも6,000(29%減少)にそれぞれ数字を落としたが、エアプレイは前週から81%増加の1,010万回に上昇した。 デジタル・ソング・セールス・チャートでは前週の2位から8位にランクダウンしたが、ストリーミング・ソング・チャート、R&B/ヒップホップ・ソング・チャート、ラップ・ソング・チャートはそれぞれ2週目の首位を獲得している。 続いて今週2位には、ビヨンセの「テキサス・ホールデム」が先週の11位から急上昇して再びTOP10にランクインした。 前週から大きく順位を上げたのは、今週のアルバム・チャート“Billboard 200”で1位に初登場した収録アルバム『カウボーイ・カーター』のリリース効果によるもので、エアプレイが3%増加の4,790万回、ストリーミングが89%増加の2,690万回、セールスは97%増加の15,000にそれぞれ上昇し、ストリーミングとセールスは今週最も伸びた曲に贈られるStreaming Gainer、Sales Gainerをそれぞれ獲得した。 デジタル・ソング・セールスでは今週3週目の首位を獲得して、カントリー・ソング・チャートでは首位獲得週を8週目に更新している。 アルバム『カウボーイ・カーター』からは、今週「テキサス・ホールデム」の他にもマイリー・サイラスとのコラボレーション「トゥー・モスト・ウォンテッド」(2,520万回ストリーミング)が6位、「ジョリーン」(2,240万回ストリーミング)が7位にそれぞれ初登場して、TOP10に3曲をランクインさせた。 『カウボーイ・カーター』は、現時点での今年最大の週間ユニット407,000を記録して、カントリー・アルバム・チャート、アメリカーナ/フォーク・アルバム・チャートでも1位に初登場した。両チャートで首位を獲得するのはビヨンセにとって初で、カントリー・アルバム・チャートでは1964年1月に集計がはじまって以来黒人女性として史上初の首位獲得という快挙を達成している。 今週その2曲が新たにランクインしたことで、ビヨンセはTOP10入りした曲数を通算24曲目に更新し、女性アーティストでは故ホイットニー・ヒューストンを上回る6番目に記録を塗り替えた。なお、ホイットニーの曲が最後にTOP10入りしたのは、訃報を受けて「オールウェイズ・ラヴ・ユー」が3位にランクインした2012年まで遡る。 ビヨンセは、ソロとして今週24曲目のTOP10入りを果たしたが、デスティニーズ・チャイルドとしては1998年から2005年に10曲がランクインしていて、グループとしての記録を含めると34曲目のTOP10入りとなる。 7位に初登場した「ジョリーン」は、ドリー・パートンが1973年に発表した同名曲の歌詞をリメイクしたカバー曲で、原曲は1974年に最高60位を記録してHot 100では自身初のランクインを果たし、カントリー・ソング・チャートでは1位を獲得した。1975年に開催された【第17回グラミー賞】と翌76年の【第18回グラミー賞】では、<最優秀女性カントリー・ヴォーカル・パフォーマンス>にノミネートされている(第18回はライブ・バージョンとして)。 ドリー・パートンは、ソングライターとして自身の「9 to 5(9時から5時まで)」が1981年1月31日付でTOP10入りしてから、今週ビヨンセの「ジョリーン」がランクインするまでの期間を43年2か月2週間に更新した。なお、「ジョリーン」はその間にもいくつかのカバーがリリースされていて、2011年にはヴィッキー・マルティネスが『ザ・ヴォイス』シーズン1で披露した反響により76位にランクインしたことがある。 3位は、先週に続きベンソン・ブーンの「ビューティフル・シングス」が同位をキープ。エアプレイは前週から23%増加の5,050万回を記録していて、今週最も伸びた曲に贈られるAirplay Gainerを獲得した。 先週5位に初登場したホージアの「トゥー・スゥイート」は、今週4位に上昇して最高位を更新。ストリーミングは前週から10%増加の3,180万回に上昇して、ロック&オルタナティブ・ソング・チャート、ロック・ソング・チャート、オルタナティブ・ソング・チャートではそれぞれ2週目の首位をした。 2週前に自身初の首位を獲得したテディ・スウィムズの「ルーズ・コントロール」は、先週の4位から5位にダウン。ジャック・ハーロウの「ラヴィン・オン・ミー」も7位から8位に順位を下げたが、エアプレイ・チャートでは今週6,690万回を記録して12週目の首位を獲得している。 以下、アリアナ・グランデの「we can’t be friends (wait for your love)」が先週の10位から9位に上昇して、先週2位にデビューしたフューチャー、メトロ・ブーミン、トラヴィス・スコット、プレイボーイ・カルティによる「Type Shit」は、今週10位にランクダウンした。 Text: 本家 一成 ※関連リンク先の米ビルボード・チャートは4月12日以降掲載予定となります。 ◎【Hot 100】トップ10 1位「Like That」フューチャー、メトロ・ブーミン、ケンドリック・ラマー 2位「テキサス・ホールデム」ビヨンセ 3位「ビューティフル・シングス」ベンソン・ブーン 4位「トゥー・スゥイート」ホージア 5位「ルーズ・コントロール」テディ・スウィムズ 6位「トゥー・モスト・ウォンテッド」ビヨンセ、マイリー・サイラス 7位「ジョリーン」ビヨンセ 8位「ラヴィン・オン・ミー」ジャック・ハーロウ 9位「we can’t be friends (wait for your love)」アリアナ・グランデ 10位「Type Shit」フューチャー、メトロ・ブーミン、トラヴィス・スコット、プレイボーイ・カルティ