「そりゃ追いつけないわ…」老いてもメンターであり続ける人の「共通点」とは?
仕事だけでなくプライベートについても有意義な働きかけをしてくれる、「メンター」という存在。良いメンターを見つけるためには、人物のどのようなところに注目すればいいのだろうか。人から慕われるメンターは、自らのアイデアやスキルを出し惜しみせず、自分よりも年下の人間も含め全方位から学ぶ姿勢を保ち続けているという。※本稿は、前田康二郎『メンターになる人、老害になる人。』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を抜粋・編集したものです。 【この記事の画像を見る】 ● 「進化」し続けるメンターは 周囲を「負けまい」と思わせる 私の周囲のメンターの方々は、お会いするといつも何かにチャレンジしています。新しい仕事にチャレンジしている方、ボランティアに勤しんでいる方、趣味をプロ級までに極めようとしている方……たとえば1年に1回お会いするメンターの方は、いつも前回お会いした時から「進化」されているので、自分も負けたくないと影響を受け、毎年、年始に「今年実現したいこと」を目標に掲げてそれを実現することが自分の習慣になりました。 すると、メンターの方にお会いしている時間は、お互いにこの1年何をやってきたか、これから何をやりたいのかを話しているだけですぐに数時間過ぎてしまい、いつもお互いに愚痴を言う暇すらありません。 どのようなことでもいいので、現在進行形で日々行えることを作ると、自分の人生にも集中でき、生涯進化し続けることができると思います。
● レシピを無料公開するのは メンターの絶対的自信の現れ まだお会いしたことはありませんが、素晴らしいなと思うパティシエの方がいます。その方はかつてご自身の考えたスイーツのレシピを全てインターネット上で無料公開されていました。普通であれば自分が苦労して考えたものを教えたくないのではないかと思うのですが、きっと後進の育成、業界のことを考えて公開されたのだと思います。 それよりも私がすごいと思ったのは、裏を返せばそれだけご自身の腕に絶対的な自信がおありだということです。同じ材料で同じように作っても、きっとそのパティシエの方と同じレベルには実際にはなかなか作れないのでしょうし、公開したレシピ以外にも、毎日無限にアイデアが次から次へと湧いてくるのでしょう。 それを拝見してから、私も取り立てた技術はありませんが、自分が経験上で得てきた知恵は惜しまずに聞かれたら伝えるようにしています。そうすることで「知識や知恵の在庫がなくなったのでまた経験を積まなければ」となるのも事実です。 メンターになる方は「ケチらない」という共通点があります。