来春センバツ21世紀枠 近畿候補に伊吹高 「夢与えられる」 /滋賀
来春の第94回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)の「21世紀枠」(3校)で、各地区の候補校9校が10日発表され、県立伊吹高(米原市朝日)が近畿地区の候補校に選ばれた。センバツ出場校は来年1月28日に開かれる選考委員会で決まり、21世紀枠の3校は東日本(東海、北信越以東)と西日本(近畿以西)から各1校を選出し、残る1校は地域を限定せずに選ばれる。 伊吹高は1983年創立。「当たり前のことをあたりまえに」を校是とし、2000年に体育コースを設置し、スポーツを通じた人間形成にも力を注ぐ。ホッケー部は男女とも全国優勝経験がある強豪で、卒業生4人が東京オリンピック代表に選ばれた。 野球部は96年の創部で、春夏ともに甲子園出場はない。部員数は10日現在で29人(1年11人、2年15人、マネジャー3人)。積雪の日本記録を持つ伊吹山のふもとに位置し、冬は雪のためグラウンドでの練習ができず、校舎内で地道なトレーニングを続ける。今秋の県大会は1~3回戦をいずれも2桁得点でコールド勝ちし8強に進出。準々決勝では近江にサヨナラ負けしたが、強打と堅守が印象に残る戦いを見せた。 野村勇雄監督(50)は「選手は一生懸命で純粋な子ばかり。地域の人口も減り続ける中、夢を与えられる」と喜んだ。中川蒼河主将(2年)は「素直にうれしい。モチベーションを高めて冬の練習に取り組みたい」と気合を入れた。【礒野健一】