岩田寛、石川遼とのプレーオフを制してメジャー初優勝 43歳130日での優勝は大会史上最年長「震えていました」
◆男子プロゴルフツアー メジャー初戦 BMW日本ツアー選手権森ビル杯 最終日(9日、茨城・宍戸ヒルズCC西C=7430ヤード、パー71) 【写真】惜しくも敗れた石川遼 18番でバーディーを奪い声援に応える 首位から出た岩田寛(フリー)は5バーディー、2ボギーの68で回り、通算13アンダー。通算18勝の石川遼(カシオ)とのプレーオフを1ホール目でパーをセーブして制して、ツアー通算6勝目となる今季初優勝を手にした。43歳130日での優勝は、2010年の五十嵐雄二(40歳283日)を抜いて、大会最年長Vとなった。プロ21年目で悲願のメジャー制覇を成し遂げた。 昨年大会は最終日にノーボギーの68をマークして追い上げるも、2打及ばず2位だった。14年大会では第3ラウンドでアルバトロスを達成するなど、いいイメージのある大会。今大会は第1ラウンド(R)は71の52位と出遅れた。だが、第2Rでベアストスコアの65をマークして一気に5位へ浮上。第3Rも「感触は良くなかった」といいつつも、67でまとめて首位で最終日へ。この日は5番から3連続バーディーなど、前半から伸ばして単独首位で折り返し。勝負のサンデーバックナインでもリードも守り抜き、逃げ切った。 通算20勝で親交のある56歳の大先輩・谷口徹から「今年はメジャーで勝て」と連絡を受け、24年はメジャータイトルを意識。今季はここまで6試合に出場もトップ10入りは1度のみ。優勝争いも昨年大会以来、丸一年と苦しい期間を乗り越えた。若手の台頭も目立ち、結果が残せていなかったが、43歳のショットメーカーがビッグタイトルを執念でもぎ取った。 優勝インタビューで岩田は「最後のパットを決めた時にうれしいというよりすごい疲れたな、という感じでした。思い出したくないくらい震えていました。(プレーオフは過去2戦2敗で)プレーオフは1度も勝ったことなくて、リラックスしてやれました。相手が(石川)遼だったので、バーディーを取らなきゃ勝てないと思っていた。ほとんどが遼の応援だと思っていた。(プレーオフで)18番ティーに行った時に(ギャラリーが)『岩田頑張れ』と言ってくれて泣きそうになりました。(今後へ)笑顔は少ないんですけど、応援お願いします」と笑顔で答えた。
報知新聞社