維新“大敗”で馬場代表退陣論のなか「なぜ責任生じない?」追及される共同代表・大阪府吉村知事“お膝元”選挙は連敗続き
10月27日の衆院選で、大阪府内の全19小選挙区を制し、勢いがあるかに見えた日本維新の会。しかし全国に目を向ければ、広島、福岡、滋賀、京都などの小選挙区で議席を獲得したものの、東日本の小選挙区は全敗。比例代表の得票数も前回2021年の衆院選挙から300万票あまり減って510万票になり、議席は公示前の43議席から38議席にとどまった。 【画像あり】維新が推し進める大阪万博、1日100人しか利用できないサウナは眺め抜群 「党内では、馬場伸幸代表の責任を問う声が大きくなっています。30日には、日本維新の会所属の猪瀬直樹参院議員がFNNの取材で、党の会合で馬場代表に『即、辞任すべきだ』と求めたことを明かし、『危機感が馬場代表だけにない。“王様は裸だ”と早く気づかないと(いけない)』と、痛烈に語っています。 馬場代表は猪瀬氏に『特別国会はすぐ迫っている。こんなときに辞められますか。国会のスケジュールを知らないんですか』と反論したそうですが、同日に維新の浅田均参院会長も党の会合で『大惨敗の責任を取り、代表は辞意を表すべきだ』と迫りました」(政治担当記者) 馬場代表辞任への外堀は、埋められつつあるようだ。日本維新の会の党規約には「衆院選後の45日以内に臨時党大会を開き、代表選を実施するかどうかを決める」と明記されている。そのため、党内では代表選を早期におこなう方向で手続きが進められ、「12月1日代表選」が有力視されているという。維新関係者は、現在の党内情勢をこう語る。 「今後は、馬場代表が代表選に出馬するかどうかが焦点になります。共同代表の吉村洋文大阪府知事を推す勢力もありますが、吉村氏には不満も多いのです。 衆院選中はほとんど公務にあたらず、応援演説で各地をまわりましたから『馬場氏と一蓮托生ではないか』という意見もあります。選挙結果を受けて、吉村氏は『維新は野党のなかではひとり負け』『代表戦を実施するのが筋だと思う』と評論家のような発言をしましたが、これには『あなたも負けた原因を作った当事者では』と怒りを覚える支持者もいます」(維新関係者) また、吉村氏が大阪の地方選挙で結果を出していないことへの不満もあるようだ。 「2024年は、吉村氏の出身地である河内長野市で選挙が相次ぎましたが、7月の同市長選では候補者を擁立できず『不戦敗』。同月の大阪府議河内長野市選挙区補選でも、大阪維新の会公認の候補が敗れました。 そして8月の箕面市長選では、公認の現職市長が敗れるという結果になり、吉村氏は『完敗。負けに不思議の負けはない』と、他人ごとのように述べ、周囲を驚かせました」(大阪府政関係者) こうした経緯に、Xには《吉村は人に責任とか言うくせに自分は何一つ責任を取った事がない》《共同代表なのに吉村さんが一緒に責任取らないのは不思議》《なぜ共同代表の吉村洋文氏には責任が生じないのです?》など批判のポストが目立っていた。 吉村氏は代表選について「まだ何も決めていない」と語っている。日本維新の会は、お家騒動になりそうな雲行きである。