海外に6メートルのド派手ブランコも、いきなり映えスポットに変貌した「横須賀」 前のめりな再開発事情
そもそも、余剰床を生み出してそれを売却することで事業費を捻出する市街地再開発事業の仕組み自体が、不動産価格を上げにくい地方都市において成立しなくなっているのではないかという考え方もある。 再開発は国からのさまざまな資金で成り立ってきた、あるいは、成り立っているように見えていたが、地方都市では今後はそうもいかなくなってくる。横須賀市の開発の今後の動向は、市街地再開発事業のこれからを考えるうえで1つの試金石になるだろう。
一方で、中心地の空虚さはなんとかしなくてはいけない、賑わいをと考えると、野比海岸の駐車場のような、建物を建てないで賑わいや、収益を生む方法はもっと検討されていいだろう。 その意味では「建てない土地活用」にいち早く取り組んだ横須賀市には、既存の市街地再開発とは異なる形でのまちの再生をはかる手を模索していただきたいものである。
中川 寛子 :東京情報堂代表