【大学野球】佛教大・岡野翔海が突破口 小谷慈温の9回逆転右越え三塁打で3年ぶり明治神宮大会出場
◆第22回大阪市長杯争奪関西地区大学選手権 第4日 ▽第2代表決定戦 佛教大6―5大商大(5日・大阪市南港中央) 明治神宮大会(20~25日)出場を懸けた関西地区大学選手権は5日、第2代表決定戦が行われ、佛教大(京滋大学)が大商大(関西六大学)に6―5で逆転勝ちし、3年ぶり7度目の明治神宮大会出場を決めた。大会初日に関東5連盟第1代表と対戦する。同選手権の最優秀選手賞に天理大・井脇将誠外野手(4年)、最優秀投手賞に同・長野健大投手(4年)、敢闘賞に佛教大・小谷慈温捕手(3年)と大商大・鈴木豪太投手(3年)が選ばれた。 * * * * * * * 4番の一打でナインが息を吹き返した。3―4の9回、先頭の岡野翔海右翼手(4年)が右前に運んだ。その後、安打と四球で1死満塁とし、8番・小谷が逆転の右越え3点三塁打。指揮官として初の神宮切符を得た國友健一監督(39)は「突破口を開くのが1番難しい。最初にこじ開けたのがよかった」と頼れる4番をヒーローに挙げた。 今春の大学選手権は2回戦で上武大に惜敗。指揮官は「これという目標が選手に浸透していなかった」とし、今秋へ「関西第1代表・神宮大会4強」を常に口にしてきたという。全員が同じ方向を向き、ノックの質から見直す日々に「練習の内容や雰囲気から変わった」と岡野。今大会は1回戦で奈良学園大(近畿学生)に敗れたが、その後、関学大(関西学生)や大商大に逆転勝ちするなど、高めてきた一体感が粘りを生んだ。 4年生は高校時代、コロナ禍で甲子園という目標を失った世代。岡野は「集大成で、神宮という場所で終われるのはすごくうれしい」と、残る全国4強の目標へけん引する。(瀬川 楓花) 〇…大商大は2戦連続の逆転負けで神宮切符を逃した。9回、1点差に迫り、なお2死2塁で右の大砲・4番の渡部聖弥中堅手(4年)。だが、3球目で二ゴロに倒れ試合終了。「かえせなかったのは自分の実力不足」と涙を見せた。今秋はリーグ6連覇を達成し、ドラフトでは西武から2位指名も、代表決定戦は2試合9打数1安打で大学野球が終幕。悔しさを糧にプロの世界へ挑む。
報知新聞社