育休復帰後「業務委託にならない?」と言われました。子どもが急に熱を出すこともあるので時間に融通がきくのは良いですが、年金などは減りますよね? 注意点を教えてください
働き方改革の影響もあり、正社員以外での就労を望む人も多くなりました。業務委託もその一つで、正社員からの転換を企業が提案するケースも見受けられます。 例えば、育休復帰後に子どもの発熱などで早退が続けば、時間に融通がきくという理由で勧められる場合もあるでしょう。そう言われても、年金などの面で不安を感じて決断できないかもしれません。 そこで本記事では、業務委託のメリットやデメリットなどを詳しく解説します。
そもそも業務委託とは?
ビジネスシーンでは業務委託という言葉がよく使われますが、具体的な意味までは知らない人も珍しくありません。キャリアの選択肢に入れるなら、まず正しい認識を持つことから始めましょう。業務委託とは、雇用契約を結ばずに依頼を受け、成果物や役務を提供して対価を得る仕事の形態を指します。 ただし、この表現は慣習的なものであり、業務委託を厳密に定義している法律はありません。実際は、民法の第632条で定めている請負、もしくは第643条で定めている委任の契約を結んで働きます。年功序列の企業が減り、成果主義が普及する風潮のなかで、それにマッチする働き方として選ばれるケースが増えました。
業務委託のメリット
業務委託は、以下の2点が特に大きなメリットとされています。 ●ライフスタイルに合わせて柔軟に働ける 企業に雇われておらず、対等の関係でやり取りを進められます。委託された業務を契約どおりに遂行できるなら、時間や場所に関する制約を受けません。ワークライフバランスを重視して、プライベートと両立しやすい仕事環境を構築することも可能です。 子どもが急に熱を出したときに仕事を切り上げるなど、状況に応じて育児や家事を優先しながら働けます。その実現に向けて、自分で業務量の交渉や調整を行えることも魅力です。 ●能力を発揮しながらキャリアを築ける 業務の内容に関しても、自分の希望を優先して選べます。企業で働いていると、苦手な仕事を命じられたときも担当しなければなりません。一方、業務委託で働く人はどの企業の指示系統にも含まれず、自分が得意な案件だけに絞って受注できます。 スキルや知識を活かせる依頼ばかり受けて、それらに磨きをかけることも一つの手です。また、積極的に難易度の高い案件にチャレンジし、実績を積んで自分の市場価値を高める人もいます。