Jリーグ、警告数から見るチーム分析
松本の得点源が減少傾向に
そのほか、反則数と被反則数の割合では、松本が2.6で断トツ。前から行くのか引いて守るのかがハッキリしているサッカーをする松本において、やはりJ1では引いて守ることが多くなった結果の数値といえます。相手にポゼッションされた状況下で反則数が増えるのは当然のこと。この点は昨季もポゼッション自体は低かったので特段問題視することではないのでしょうが、被反則数の数字が気になるところ。被反則数とは、ファウルを受けた数=セットプレーにつながった数であり、セットプレーからの得点が全体の半分以上を占めた昨季を考慮すると、今後の得点力が心配となりそうです。 次は表3をご覧ください。こちらはJ2リーグの今季(表3-1 第3節まで)と昨季(表3-2)の反則・警告数をそれぞれチームごとにまとめたものです。
C大阪の多い警告数
昨季J2で1番警告が多かった東京V、J1で最多だったC大阪が警告数で上位に来ています。特にC大阪は1年での昇格を目指す上でも警告には気をつけたいところ。扇原、山口、丸橋、玉田ら主力が軒並み警告を受けていて、さらに山口は今後も代表でチームを抜ける可能性があります。厚い選手層を誇るC大阪だけに心配はいらないのでしょうが、長丁場のJ2を戦う上で不用意な戦力ダウンだけは避けたいところです。
反則数は減ったが勝ち点が
これまでと逆に警告数や反則数が減少傾向にあるのが福岡。井原新監督を迎えた今年はそれまでの前線からの激しいプレスを辞め、自陣でブロックを形成する守備に変更しました。守備のやり方を変更しただけで、守備での連動性を欠いている点や球際で激しくいけていないということもあってか、反則に占める警告の割合が減りつつあります。成績は第3節を終えて勝ち点0で最下位。一方の反則ポイントでは2番目に少ない数字。これまで反則ポイントが少ないクラブが順位的に上位に、同ポイントが多いほど下位にいる傾向が出ているだけに、井原マジックで例外とならないように勝ち星を積み上げていただきたいものです。 (株)日刊編集センター