【学生長距離Close-upインタビュー】同期の活躍に刺激を受けた國學院大・山本歩夢「スピードエースであることを証明したい」
チーム内のライバル・平林清澄の快走を刺激に
新チームでは前年度に続いて、副将を務めることになり、主将の平林とともにチームを引っ張っている。1月中旬からトレーニングを再開。トラックシーズンから入っていけるように、徐々に練習強度を上げているという。 その中で、平林が2月下旬の大阪マラソンで日本歴代7位、初マラソン日本最高、学生新の2時間6分18秒で優勝したことが、山本のハートに火をつけた。 「練習を見ていても『すごい記録が出るだろうな』と感じていました。これまでの平林の努力がすべて出て、本当に素晴らしかったですね。尊敬に値する走りだと思います。レース中は応援していましたが、一方でフィニッシュ後は『ちょっと離されてしまったな』と感じた部分もありました」 悔しさもあったが、平林から「次はお前の番だぞ」と声をかけられ、「絶対にやってやる」という気持ちが高まっている。 「本当にやる気がでましたね。学生最後のシーズンで悔いは残したくありません。3年時は故障で苦しんだので、故障ゼロで練習を継続することを第一に考えています。5000mは13分25秒、10000mは27分40秒を切って、自分が國學院大のスピードエースだということをトラックシーズンで証明したいです。 三大駅伝はスピード特化型で、出雲と全日本は2区、箱根は3区でアドバンテージを残せる走りをして、優勝に貢献したいです」 大阪マラソンの平林に続いて、3月10日の日本学生ハーフマラソンでは青木瑠郁(2年)が優勝。上昇ムードの國學院大が誇る“もうひとりのエース”が、チームに新たなタイトルをもたらすつもりだ。 ◎やまもと・あゆむ/2002年6月24日生まれ、福岡県苅田町出身。新津中→自由ケ丘高→國學院大。自己記録5000m13分34秒85、10000m28分16秒92、ハーフ1時間0分43秒。
酒井政人/月刊陸上競技