投資は「すぐに使わないお金で」とのこと。毎月全額を使い切っている場合、投資はできないということでしょうか?
投資を仕組み化する
(1)目標を設定する お金はあくまで、生活をするための手段です。したがって、何にいくら使いたいのか目標をしっかり決めることが重要です。例えば、車を購入するために頭金の100万円を貯めたい、マンションの頭金を500万円貯めたい、あるいは老後資金として1000万円を確保したいといった目的を明確にする必要があります。 そして、目標達成のためには、元本保証されている貯蓄にしたらよいのか、リスクを取って投資をするのかを熟考する必要があります。 (2)先取り投資をする 収入から支出(消費)をして、残ったお金を投資に回すという発想をしているうちは、なかなか投資に向ける原資を捻出することはできません。 そういった考え方ではなく、投資の原資を収入から先取りし、残ったお金で生活して、自動的に投資ができる仕組みを作るとよいでしょう。なお、この先取りの考え方は、貯蓄でも同様です。 (3)税制面で優遇される投資を活用する 先取り投資をする際には、iDeCo(個人型確定拠出年金)やつみたてNISAといった税制面で優遇される制度を活用することをお勧めします。 iDeCoは、運用益が非課税になるだけでなく、掛金に充当した分は所得控除も受けられるなど税制面で優遇された制度です。一方で、原則として60歳になるまで引き出しができないので留意をする必要があります。 また、つみたてNISAは、投資した投資信託から得られた運用益や分配金が非課税になる制度です。来年度から制度が変わり、投資枠が年間40万円から120万円に拡大され、非課税保有期間が20年から無期限になるなど運用しやすい制度になりましたので、活用を検討してみてはいかがでしょうか。 ただし、iDeCoやつみたてNISAは、税制面で優遇がある制度ですが、投資信託などで運用するため、価格変動リスクは発生します。したがって、このリスクを十分把握したうえで、これらの制度を活用する必要があります。