成田凌、『スマホを落としただけなのに』最終章に自信!トラウマ級殺人鬼の評価も「光栄です」と俳優として充実感
「スマホ映画」シリーズ最新作『スマホを落としただけなのに ~最終章~ ファイナル ハッキング ゲーム』(11月1日公開)の完成披露試写会が9月29日に渋谷ヒカリエのヒカリエホールで開催され、成田凌、千葉雄大、大谷亮平、井浦新、中田秀夫監督が出席。2万枚のスマホ型の紙吹雪が舞うなか、イエローカーペットを歩いた。 【写真を見る】千葉雄大、個性派ファッションで登場! 本作は『スマホを落としただけなのに』(18)、『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』(20)に続くシリーズ第3弾。今回は成田演じる連続殺人鬼の浦野が主人公となり、前作のラストで日本を脱出した浦野が、韓国から日本に仕掛けてくる“ファイナル ハッキング ゲーム”を描く。中田監督は「シリーズ映画に関わることも多いんですが、こうやってパート1から3まで全部監督させていただくのは初めて。非常に光栄に思っています」と感無量の面持ちを見せた。 1作目から、観る者すべての脳裏に刻まれるトラウマ級の連続殺人鬼である浦野を演じてきたのが、成田だ。成田は「自分がいろいろとやっているなかでも、この作品は『あれ観ました』と言っていただくことが圧倒的に多い作品」だという。浦野があまりにも強烈な殺人鬼だけに、「『あれから顔も見たくありません』とか、『とにかく苦手です』『トラウマです』とかよく言われる」とも打ち明けて会場を笑わせながら、「俳優をやっていないと、こんな経験はない。すごく光栄だなと。『観てくれてありがとうございます』という気持ちです。うれしいことです。最終章も頑張りました」と晴れやかな表情で語った。同じく1作目から刑事の加賀屋役を続投している千葉は、「3作、この顔を見続けて僕もトラウマですね」とちゃめっ気たっぷりに言い放ち、成田と顔を見合わせて笑顔を弾けさせていた。 ついに最終章が完成して、成田は「(撮影も含めると)7年、演じてきた役。手元から離れる気持ち、寂しさもありますが、いろいろな人の感想を楽しみにしています」と期待した。「3作も同じ役をやらせていただくのは初めて」という千葉が、「1作目は多分、借りてきた猫みたいにおとなしくしていた。だんだん心臓に毛が生えて、現場でブイブイ言わせるようになって」と冗談混じりに話すと、すかさず成田が「適当に(トークを)スタートしないほうがいい」とツッコミを入れるなど、息ぴったりの様子を披露。「役への描かれ方で、だんだん加賀谷も変化した。感慨深い気持ちはあります。成田くんとずっと一緒にできたのもうれしかったです」と喜びをにじませていた。 井浦は、2作目から警察庁公安部の刑事で加賀谷の父の部下だった兵藤彰役を演じている。MCから「井浦さんがかわいがっている後輩の成田さん。成田さんが演じる浦野が主人公」と話を向けられると、「かわいがってはいないですけど…」と照れ笑いをのぞかせた井浦。「『3』で成田凌が主演だと聞いて、彼が座長の現場に入るのがすごく楽しみでしたし、とことん最後まで付き合いたいなという想いで参加しました」と愛情を傾けた。再度MCから「かわいがっている?」と尋ねられると、井浦は「あまりよく知らない人なので」と照れ隠しのように語るなか、成田は「この作品の企画が上がってきた時に、まず新さんに相談しました。『やりたいんだけど、どうですかね』と居酒屋で話しました」と信頼感を吐露。井浦は「『頑張りたい』ってすごくかわいらしく言うから、その作品にずっと付き合いたいなと思いました」と明かしていた。 韓国での約12年間のキャリアを活かして全編韓国語で演じたキム・ガンフン役の大谷は、「日本に帰ってきて8年ぐらい経っているですが、それから韓国語での演技は初めて。韓国人役というのも初めて」と特別な機会になったという。「勘を取り戻すのが、ちょっと難しかったですね」と苦労もあった様子だが、「成田さんが、僕が聞いていてもわかりやすい韓国語でセリフを話されていて。(共演者のクォン・)ウンビさんともご一緒して特別な時間でした。韓国語の芝居を楽しみました」と充実感もたっぷり。成田は「大谷さんと韓国語でやるということで、大谷さんの大きな船に乗るしかない。乗らせてもらいました。安心感があった。大谷さんに『これ、大丈夫ですか。意味通じますか?』と聞きながらやらせていただきました」と感謝を伝えていた。 衝撃のラストが待ち受けるという本作。成田は「笑いました。自分のなかに刺さる感じだった。刺さりまくった」と気になるコメント。「『1』があって、千葉雄大主演の『2』があって。そして最終章では、浦野が主人公となった。想いがつながってきている。観てくれている人がたくさんいるなという実感が形になっていった。すごいことだなと思います。7年前よりもいまのほうが、スマホがみんなの生活に根付いていて、そのなかにどういう危険があるのかと日常に緊張感を持たせてくれる映画。今回、シリーズのなかでも一番おもしろい作品ができたなと思っています。そうあるべきだなと思いながら撮っていたし、自信がある」と力強く語っていた。 取材・文/成田おり枝