《月9の名作『東京ラブストーリー』》“関口さとみ”を演じた有森也実が振り返る「“あざとい”と石を投げられても理由がわからなかった」
いまだにさとみを超える役には出会えてない
有森本人は竹を割ったような性格。世間から何を言われても気にならないし、怖くもなかった。ただ、揺れ動く女心の繊細さを演じるのは難しかったという。 「さとみ役で初めて、大人になる女性を演じました。表現に幅があって、織田さんと探り合いながら演じていました」 ドラマ終了から30年以上経つが、いまだにさとみを超える役には出会っておらず挑戦の日々だという。 「俳優として一色に染まるのは嫌だと思ったこともありますが、それほどの役に出会えたことはやはり幸せなこと。さとみは私が作ったのではなく、時代や視聴者の感性など、さまざまな要素が合致して生まれた役だと思っています」 当たり役の影響力に悩むことはあっても、マイナスにはならない。なぜなら、いつかそれを超えるという目標が役者を挑戦へと誘い、より輝かせるからだ。 【プロフィール】 有森也実/1967年、神奈川県生まれ。15才でデビュー。1986年『キネマの天地』で日本アカデミー賞新人俳優賞などを受賞。『放浪記』(2003年・2005~2009年)をはじめ舞台でも活躍。 ※女性セブン2025年1月1日号
【関連記事】
- 母との関係に憔悴していた小島慶子さんが得た気づき「自分は幸せになることを大事にしていいんだ」 そこから7年間の断絶を経て再会、母の謝罪に「心が動いた」
- おおたわ史絵さんが振り返る“母との絶縁” 罪悪感に押しつぶされそうになった日々、それでも「心を鬼にして目を背けるしかなかった」
- 【私の憧れの人】日本初の女流落語家・露の都 男役トップスター・剣幸との出会いがくれた「突破口」、性別を超えれば「心」と「情」が伝わる
- 【私の憧れの人】由美かおる、オードリー・ヘプバーンのように「心からやさしく美しくありたい」、人生の最後まで“社会貢献”を
- 【私の憧れの人】俳優・筒井真理子 戦地を「言葉」で切り拓いた緒方貞子さんのように、最期の瞬間まで生ききりたい