優しいスウェットから硬派なバッグまで!「MASU」デザイナーの“ワクワク感”重視なモノ選び
阿部 まず、グラフィックが素敵なスウェットはどこがお気に入り? 後藤 2024年春夏のMASUのもので、ボディにあえて既存のものを採用しているんです。 ▶︎すべての写真を見る
阿部 既にあるボディは味があっていいですよね。
後藤 スウェットは肩肘張らずに着たい。着心地の良さよりガシガシ着られるほうが僕の中では重要!
阿部 確かに、スウェットはスウェットらしくラフに付き合いたい。このジャケットは珍しい生地ですね。
後藤 シルバニアファミリーの人形の肌触りを参考にしました。 阿部 言われてみると(笑)。 後藤 フロッキー加工の肌触りは気持ちいいですし、誰もが知っているあの質感を表現したかった(笑)。ベースはGジャンですが、優しい雰囲気があり、気に入っています。
阿部 このリーバイスも素材に惹かれて買ったんですか? 後藤 それもありますが、トラッドな物が前から気になっていたんです。それで、リサーチしていく中で出会ったのがこのピケ素材のフレアパンツ。マイルドな色みにもひと目惚れして、自然と手が伸びました。
阿部 優しげなモノから一転、今度は硬派なレザーバッグ! 後藤 ケーキを運ぶボックスをイメージして作ったんです。着るものにも作るものにも、この“楽しい雰囲気”を大切にしています。 阿部 ワクワク感がありますね。 後藤 自分がワクワクしたいからファッションを作っているし、人にもそう思ってほしいから作っているところはあります。ちなみにストラップはもともとゴツめのチェーンでしたが、以前作ったスタッズベルトに付け替えてアレンジしてみました。
阿部 サングラスもユニークなモデルが好きなんですね。 後藤 フォルムはもちろん、このグラデーションカラーがキモ。最近はサングラスとキャップをセットで身に着けることが多く、それがもう自然体になりました。身に着けていると安心感すら覚えます(笑)。
阿部 あります、そういう感覚。個人的にはこの香水もすごくいい香りで“居心地の良さ”を感じました。 後藤 パリに行った際、お土産にキャンドルを買ったんです。そのときテスターとしてもらった香水が素敵で。その後、またパリへ行く機会があり、テスターではなくちゃんとアイテムを購入しました。 阿部 香りが強すぎないところがいいですね。 後藤 同感です。もともと香水に興味はなかったのですが、ここ数年でその魅力に気付いてきました。こんなに気分を上げてくれたり、安らいだ気持ちにしてくれるなんて。
阿部 気になるのはこのタマゴのようなオブジェ。何ですかこれ? 後藤 これ、ずっと見ていられるんですよ。持ち歩きたいくらいです。 阿部 街中でそれを眺めていたら、ちょっと怪しいかな(笑)。 後藤 確かに(笑)。お守りではないですけれど、なぜか癒やされるんですよね。仕事でパニックになっても見ていれば落ち着くというか、忙しいときに癒やされようと思って、デスクに置いてあるんです。 阿部 パワーストーン的な存在だったんですね。 高橋絵里奈、品田健人、箱島崇史、笹井タカマサ、江森康之=写真 オオサワ系、黒澤卓也、菊地 亮、長谷川茂雄=文
OCEANS編集部