「資格があれば安泰」って本当ですか? 転職で本当に役立つ資格を教えてください【転職のプロが解説】
転職やキャリアに関する悩みや疑問に、ひとつ上を目指す人の転職サイト『type』編集長の三ツ橋りさが回答します。今回は「転職に役立つ資格」について。 【グラフ:転職で役立たなかったと思う資格ランキング】 (質問) 「資格があれば安泰」は本当ですか? 転職で本当に役立つ資格を教えてください。 (回答) 資格が必須の専門職を除き、「資格があるから採用」というケースはほとんどありません。転職市場においては、資格よりも実務経験や汎用スキルが重要視されることが多いため、現職で経験を積むことを意識しましょう。ただし、資格取得が熱意のアピールになることはあります。目指す業界や職種においてメジャーな資格であればチャレンジしてみるのも1つの方法です。 詳しくは以下で解説します。
◆「資格=転職に有利」は幻想? まずは実務経験を磨くべし
「資格は転職に有利」だと思われがちですが、有利になる資格は限られています。資格が生きるのは、弁護士、司法書士、行政書士、税理士などのいわゆる「士業」と呼ばれる職業や、資格を保有しなければ勤務できない保育士、介護士、医療系専門職などです。これらの資格は「国家資格」であることが多く、難易度が高かったり、取得にかかる期間が長かったりするのが特徴です。こうした高度な専門職でない限り、資格よりも実務経験が評価されると考えた方がいいでしょう。 逆に講座を受けるだけで取得できる資格や世界遺産検定、野菜ソムリエなど、趣味の延長線にあるような資格は転職におけるアドバンテージはほとんどありません。英語力も転職に有利と誤解されやすいですが、英語が話せるだけではアピールになりません。英語力に実務経験がかけ合わさってはじめて、実践的なスキルとして希少性が出て評価が高まります。 基本的に、転職市場では「即戦力」が期待されます。前職での経験や成果が何よりも評価されるため、資格取得よりも実務経験や実績を磨くことを意識しましょう。そのほか、どの業界でも生かせるコミュニケーションスキルや面接対策、業界研究などの選考対策も大切です。