【厚生年金】独身の友人が年金を「60万円」支給されているといいます。ありえませんよね?
年金支給日に「60万円」支給されるのはどういう人?
実は、公的年金の支給日は「毎月」ではなく「2ヶ月に1回」となります。 偶数月の15日(土日祝日の場合は直前の平日)に、前々月分と前月分がまとめて振り込まれる仕組みです。 これだけで分かる人もいるかもしれません。すなわち、年金支給日に「60万円」を支給できるのは月額30万円の年金を受給している人、ということになります。 次回の年金支給日は4月15日(月)です。日本ではかなり少数派ですが、この日に年金「60万円」が支給される人もいるでしょう。
「国民年金(基礎年金)」の平均月額はいくら?
先ほど確認した厚生年金は、会社員や公務員などが対象の年金です。 自営業者などは国民年金のみを受給することになりますが、平均月額はどれくらいか参考までに確認しておきましょう。 ●国民年金(老齢基礎年金)の受給額 〈全体〉平均年金月額:5万6316円 ・〈男性〉平均年金月額:5万8798円 ・〈女性〉平均年金月額:5万4426円 ●【国民年金】受給額ごとの人数(1万円刻み) ・1万円未満:6万5660人 ・1万円以上~2万円未満:27万4330人 ・2万円以上~3万円未満:88万1065人 ・3万円以上~4万円未満:266万1520人 ・4万円以上~5万円未満:465万5774人 ・5万円以上~6万円未満:824万6178人 ・6万円以上~7万円未満:1484万7491人 ・7万円以上~:178万3609人 国民年金の平均月額は5万6316円。 厚生年金に比べると、国民年金のみで老後生活を送るのは難しいでしょう。 国民年金のみの場合は、現役時代から貯蓄習慣をつけて老後資金を貯めておく工夫が必要になります。
年金見込み額を確認して老後に備えよう
本記事では公的年金制度の仕組みや、厚生年金と国民年金の平均受給額を確認してきました。 老後の公的年金は2ヶ月に1度の支給となります。月額30万円以上の高額受給者は日本に約0.08%しかおらず、かなり少数派であることが分かりました。 一覧表で確認したとおり、年金受給額については個人差が大きいものです。 まずは、自分の年金見込み額を把握しておいて、老後への資金計画を立てましょう。 自分の年金見込み額は「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認ができます。 これを機に、年金だけに頼らない老後の資産形成について考えてみてはいかがでしょうか。
参考資料
・厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」 ・日本年金機構「大切なお知らせ、「ねんきん定期便」をお届けしています」 ・日本年金機構「ねんきんネット」
中本 智恵