トラブル相次ぐJR北海道 キハ261系に集約か
JR北海道の特急列車で出火や発煙が相次いでいる問題で、同社は比較的新しい車両のキハ261系など2種に集約する方針だと伝えられました。車種を絞ることで、整備や部品調達にかかるコストの抑制が期待されるとしています。 [図]JR北海道 特急の出火・発煙事故まとめ
2車種への集約を報じたのは12月3日の読売新聞。261系と開発中の新型車種だとしています。 261系はディーゼル車で、2000年から運用開始。最高速度は時速130キロ。現在、札幌から帯広までの特急「スーパーとかち」と札幌から稚内までの特急「スーパー宗谷」に使用されています。空気ばねによる「車体傾斜装置」を搭載し、今後の特急用気動車の主力として位置づけられていた車両です。 「車体傾斜装置」は、カーブ区間でも速度を落とすことなく安定して走行できるシステムですが、同社はこの搭載を取りやめる方向で検討、スピードアップの制約になるのではないかという懸念も報道されています(12/05北海道新聞)。 JR北海道は4車種を運行していますが、そのうちキハ183系は、函館方面の「北斗」と稚内方面の「サロベツ」で使われていました。しかし、今年夏にエンジンから出火した影響で運行中止中。車両が不足したため、その分の運行本数を減らしているという状態です。 また、別の車種であるキハ283系は、複雑な構造でメンテナンスの難易度もコストも高いとされ、2011年5月27日に石勝線のトンネル内でパーツ落下による脱線炎上事故が発生しています。