政府肝入りで追い風に乗る「ペロブスカイト」関連12銘柄
ペロブスカイト太陽電池は、曲がるタイプのフィルム型をはじめとして、ガラス型や薄型、耐久性に優れた高機能性型などさまざまな用途向けが開発されている(写真提供:積水化学工業)
経済産業省は11月末、「曲がる太陽電池」として次世代型太陽電池の本命とされるペロブスカイト太陽電池について、2040年度に20ギガワット(ギガは10億)の導入を目指す政府目標を発表した。 20ギガワットは原発20基分にあたるとされる。また、これは550万世帯分の電力使用量に相当し家庭部門の1割程度を占める。次世代型太陽電池戦略に関する官民協議会で明らかにした。 政府は年内にもとりまとめる新しいエネルギー基本計画の素案で2040年度の電源構成を示すが、ここでは再生可能エネルギーを初めて最大の電源とする方向とするとともに、ペロブスカイト太陽電池がその計画の柱の1つとする方針とみられる。 今回の戦略では同電池について、薄くて折り曲げられ日本企業が技術力で優位に立つフィルム型だけでなく、建材などで設置できるガラス型、シリコン太陽電池と貼り合わせたタンデム型の普及も挙げている。 また、2025年以降国内での社会実装、需要創出に加え、海外展開も視野に入れる。その上で、2040年には発電コストを従来の太陽電池とほぼ同水準の1キロワット時あたり10~14円にすることを目指すとしている。
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野津 滋