「勝つことしか雰囲気変えられない」ソフトバンク栗原陵矢が柳田悠岐の負傷交代に奮起 決勝犠飛「なんとか自分が」
◆日本生命セ・パ交流戦 ソフトバンク2―1広島(みずほペイペイドーム) 5月絶好調のソフトバンク栗原陵矢内野手(27)が試合を決める犠飛を放ち、5月最後のしびれる試合をものにした。「あんま考えずにしっかり自分の打撃をやろうと思った」と振り返った。 ■感動の再会…元ソフトバンク戦士が古巣仲間とハグ【写真】 1-1の8回、1死一、三塁で打席が回ってくると、2番手島内の直球を左翼フェンスギリギリまで運んだ。三塁走者は山川穂高。大きな体を揺らしながらタッチアップし全力疾走。滑り込んで勝ち越しのホームを踏むと、大きなガッツポーズを見せた。栗原は「打った瞬間、ちょっと厳しいかなと思ったんですけど。もう、ありがとうございます」と、今年1番のスピードを見せた主砲に頭を下げた。 4回にも左フェンス直撃の二塁打を放ち、この日は2打数1安打1打点。これで5月は25安打を放ち打率3割7分3厘。3本塁打16打点と好調。月間MVPの有力候補だ。それでも「いい打球が、いいヒットが増えてきてるなとは思いますけど。まだまだ5月なので」と謙遜する。 ここまで好調のチームを引っ張ってきた柳田悠岐が3回に二ゴロで一塁まで駆け抜ける際、右脚のハムストリングを負傷。途中交代した。栗原は「チームの雰囲気を、もう勝つことしか変えれないのかなと思いましたし、ああいうこと(柳田の負傷)があって。今まですごくチームを引っ張っていった方なので、なんとか自分がっていう思いはありました」。勝ち越しの犠飛は、チームの主軸としての責任感から出た1本だった。「本当に分かんないですけど、より一層自分がっていうか、自分と(周東)佑京さんで頑張ります」。5月は終わるが、まだまだシーズンは長い。どんなに状況が変わろうとも最後まで全力で走り抜ける意気込みだ。(大橋昂平)
西日本新聞社