上半期の国際収支、経常収支は15兆8248億円の黒字…1985年度以降で最大
財務省が11日発表した2024年度上半期(4~9月)の国際収支統計(速報)によると、海外とのモノやサービスの取引状況を示す経常収支は、黒字額が前年同期比12・3%増の15兆8248億円だった。半期ベースで比較可能な1985年度以降で最大となった。企業が海外子会社から受け取る配当金などの「第1次所得収支」の黒字額が増加したことが主な要因だ。
第1次所得収支の黒字額は13・3%増の22兆1229億円で過去最大だった。円安の影響などで海外での証券投資の収益が増加したことが黒字を拡大させた。
モノの輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は、2兆4148億円の赤字だった。赤字幅は前年同期(1兆2929億円)から86・8%拡大した。輸入額は、原油価格の上昇などで7・1%増の54兆6369億円となった。輸出額は、5・0%増の52兆2222億円だった。