1日未明、埼玉県所沢市の住宅で起きた強盗致傷事件で、県警は3日、強盗致傷などの疑いで実行役の住所、職業不詳、森田梨公哉（りきや）容疑者（24）の逮捕状を取り、公開手配した。森田容疑者は別の容疑者とともに、9月30日に東京都国分寺市で発生した強盗致傷事件にも関与したとみられる。所沢市の事件に関連して男1人も新たに逮捕。県警と警視庁の共同捜査本部は複数の実行役を使う指示役がほかにいるとみて、グループの実態解明を進める。 所沢事件で逮捕された海藤貴志容疑者（43）、佐藤聖峻（きよたか）容疑者（24）、和佐裕夢（ひろむ）容疑者（28）の供述や遺留品から森田容疑者の関与が浮上した。捜査関係者によると、所沢事件の現場近くでは「筑豊」ナンバーと「春日部ナンバー」の車が押収されたが、同一の車は国分寺事件の現場周辺でも目撃されている。筑豊ナンバーの車を森田容疑者が、春日部ナンバーの車は佐藤容疑者がそれぞれ運転した疑いがあるという。 また、警視庁は3日、所沢事件で奪われたとみられるクレジットカードを使い、都内で買い物しようとしたとして詐欺未遂の疑いで20代の男も逮捕した。 海藤、佐藤、和佐各容疑者にいずれも面識はなく、「闇バイト」として集められた後、秘匿性の高い通信アプリ「シグナル」で連絡して集合し、現場へ向かったとみられる。 これまでの捜査で、所沢、国分寺両事件に加え、9月にさいたま市内で発生した強盗致傷事件についても同一の指示役が関与している疑いが浮上。警視庁などは9月28日に東京都練馬区で発生した強盗致傷事件との関連も調べる。 森田容疑者についての情報提供は埼玉県警所沢署（04・2996・0110）まで。