新車はSUVラッシュ! ならば実際はどんなクルマが売れている?
その名はリストに出てこない
各社から続々とSUVタイプのニューモデルが登場し、街なかでもSUVやクロスオーバーモデルばかりが視界に入るような気がしてならない昨今。「最近は“なんとかクロス”みたいなクルマばかりが売れてるなぁ」という印象を抱いている人も多いはずだ。 【写真】トヨタのSUV系コンパクトモデル、ヤリス クロスは絶好調! なかでもスポーティーなキャラクターを特徴とする、ヤリス クロスGRスポーツを見る(23枚) しかしその印象は事実とはまったく異なる。というか、微妙なレベルで異なっている。 まずはファクトから見てみよう。今回は、軽自動車を含まず、いわゆる登録車のみを対象とさせていただく。以下は日本自動車販売協会連合会(以下、自販連)が発表した2023年度(2023年4月~2024年3月)のブランド通称名別台数トップ10である。 1位 トヨタ・ヤリス:18万3738台 2位 トヨタ・カローラ:15万0421台 3位 トヨタ・シエンタ:12万2706台 4位 トヨタ・プリウス:10万7449台 5位 日産ノート:9万7000台 6位 トヨタ・ノア:8万7520台 7位 日産セレナ:8万4785台 8位 トヨタ・ヴォクシー:8万0487台 9位 トヨタ・ルーミー:7万6733台 10位 ホンダ・フリード:7万4681台 見てのとおり、SUV専用モデルの車名は、トップ10圏内にはひとつも入っていない。とはいえ1位の「ヤリス」と2位「カローラ」の数字には、くだんの“なんとかクロス”も多分に含まれている。 トヨタによれば、その数は「ヤリス クロス」が約9万7800台で、「カローラ クロス」が約6万1300台。ちなみに19位とされている「クラウン」4万7736台のうち、同社がオフィシャルサイトでSUVに分類している「クラウン クロスオーバー」は約3万2000台、「クラウン スポーツ」が約1万2300台を占めていた。 日産、ホンダ、スバルといった他ブランドについてもこれらSUV系モデルは分けて考えたうえで、トップ10ではなくトップ30までのランキングとしてみよう。