女子バレー日本代表・古賀紗理那&石川真佑 Wエースの″ライバル心″がもたらす「パリの歓喜」
ロンドン以来の表彰台へ――。バレーボール女子日本代表が、パリへの第一歩を踏み出した。世界トップ16ヵ国が集結する『ネーションズリーグ2024』(5月14日~6月23日)開催中に、オリンピック出場権を獲得したのだ。 【画像】バチバチのライバル…?古賀紗理那&石川真佑 Wエースのツーショット…! 「パリ五輪出場決定が発表されたのは6月14日のこと。これにより、女子日本代表は’04年のアテネから6大会連続のオリンピック出場となりました。立て役者はやはり、キャプテンの古賀紗理那(28)でしょう。彼女は木村沙織(37)の正統後継者と言われており、日本代表の絶対的エースです」(大会を取材する記者) 女子バレーボール界の顔として、『ほっともっと』のCMなどメディア露出も多い古賀。その柔和な雰囲気から、キャプテンシーを不安視する声もあるが、古賀を長く取材するスポーツライターの田中夕子氏はその懸念を一蹴する。 「画面からは見えませんが、コート上での指示は非常に的確です。これまで、女子バレーといえば『気合と根性で粘り勝つ』といったイメージを持たれていましたが、古賀さんは真逆。相手の攻撃と自分たちのブロックとの間に生じたギャップにいち早く気づいたり、セッターに『自分はこういう攻撃がしたいから、もっとトスを高く』と具体的な要求をしたりと、試合中でも冷静にチームを引っ張れる。今の日本代表は、古賀さんなしに成立しません」 国内リーグでプレーする古賀に対し、パリ五輪に向けて昨季から世界最高峰のイタリアリーグで研鑽(けんさん)を積んできたのが、もう一人のエース・石川真佑(まゆ)(24)だ。 「男子日本代表のエースである石川祐希選手(28)を兄に持ち、バレーのセンスはバツグン。174㎝とバレー選手の中では小柄ですが、イタリアではほとんどの試合でスタメン出場を果たしました。今大会では『世界で通用した』という自信と余裕が生まれたように見えます。髪も黒髪のショートから明るいロングになった。自分らしさを楽しみながら、ひたむきにプレーしています」(田中氏) 日本女子バレー界を牽引する絶対的女王と、世界最高峰での武者修行を経験したサラブレッド。当然、メディアは二人の仲睦まじいエピソードを引き出そうとしているのだが……。 「実はこの二人、バチバチのライバル関係なんです。取材対応以外では、コート外での会話はほとんどない。石川が途中交代したカナダ戦後の囲み取材で、古賀は『(石川のことは)あまり見てないです』と言い放っていました。二人はいわば、漫画『SLAM DUNK』の桜木花道と流川楓のような関係性。試合になれば抜群のチームワークを見せているわけですから、無理に馴れ合う必要はないのかもしれません」(前出・記者) Wエースが切磋琢磨を続ける日本代表は、まだまだ強くなるに違いない。 『FRIDAY』2024年7月5・12日号より
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