【このままでは老後破綻…】50歳代で「貯蓄ゼロ」は27.4%、「国民年金・厚生年金」の平均月額は?
2024年1月19日、厚生労働省より2024年度の年金額が発表。前年度比2.7%の増額となりました。 【円グラフ】50歳代・二人以上世帯の「貯蓄分布」と平均・中央値はいくら?(出所:金融広報中央委員会など) 厚生年金(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額)は23万483円(+6001円)、国民年金の満額は6万8000円(+1750円)となるようです。 しかし、物価上昇率に追いついていないことから、実質的には目減りとなると考えられています。 夫婦での長いセカンドライフを支えるためには「年金」と「貯蓄」が重要。そして貯蓄額の目標を立てる際に目安となるのが、同年代の貯蓄額といえるでしょう。 老後生活のコストを正確に把握し、支出が収入を上回るリスクを避けるために細心の注意が必要です。 そこで今回は、50歳代のお金事情を探るべく、まずは60歳代の「年金の受給額」を年齢別にチェックしていきます。 記事の後半では、金融広報中央委員会の資料をもとに「50歳代・二人以上世帯」の貯蓄額をみていきましょう。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
【老齢年金の一覧表】60歳代の年金収入はいくら?
厚生労働省の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2022年度末時点における60歳代の平均年金月額は次のとおりです。 60歳~69歳の年齢別に確認していきましょう。 ●【厚生年金】60歳代の受給月額 ・60歳:9万4853円 ・61歳:9万1675円 ・62歳:6万1942円 ・63歳:6万4514円 ・64歳:7万9536円 ・65歳:14万3504円 ・66歳:14万6891円 ・67歳:14万5757円 ・68歳:14万3898円 ・69歳:14万1881円 ※国民年金を含む ※65歳未満の厚生年金保険(第1号)の受給権者は、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢の引上げにより、主に定額部分のない、報酬比例部分のみの者 一般的な年金受給開始年齢である65歳以降の年金月額は14万円台です。 ●【国民年金】60歳代の受給月額 ・60歳:4万2616円 ・61歳:4万1420円 ・62歳:4万3513円 ・63歳:4万3711円 ・64歳:4万4352円 ・65歳:5万8070円 ・66歳:5万8012円 ・67歳:5万7924円 ・68歳:5万7722円 ・69歳:5万7515円 ※65歳未満の国民年金の受給権者は繰上げ支給を選択した者 こちらも65歳以降でみると、平均月額は5万円台でした。 現役時代に加入する年金が「国民年金のみ」か「国民年金+厚生年金」かで老後の収入がこれほどに大きく異なります。 国民年金は納付期間、厚生年金は現役時代の年金加入期間と報酬によって年金額が決定するため、個人差があるためご自身の年金見込額はねんきんネットやねんきん定期便で確認しておきましょう。 さて、このように年金収入は決して十分とはいえません。 年金だけで長いセカンドライフを過ごすことができる人はそう多くないと考えられます。 多くのシニアが貯蓄の取り崩しを余儀なくされていることでしょう。 老後に向けてすでに貯蓄に取り組んでいる世帯もあると思います。 次の章では、老後が目前に迫った50歳代の貯蓄額をチェックしていきましょう。