受刑者の食事に幼虫混入、福島刑務支所 「人権侵害」と県弁護士会
女性受刑者が入所する福島県福島市の福島刑務支所で、支給された食事に幼虫が混入していたのは人権侵害だとして、県弁護士会は、同所に衛生管理の徹底を求める要望書を提出した。同会は3日、県庁で会見し、鈴木靖裕会長らは「異物が混入した食事を提供することは平穏生活権を侵害する。管理体制を改めるべきだ」と訴えた。要望書は11月26日付。 要望書によると、2022年12月5日、20代の女性受刑者が支給された麦米の容器に幼虫が混入しているのを発見した。同年12月9日、女性は日本弁護士連合会に手紙で人権救済の申し立てを行い、23年5月30日、県弁護士会が予備審査を開始。同年6月29日には同所に照会書を送付した。同所からは混入したのはコメから発生する幼虫の一種で、納品段階ですでに混入していたとした上で「目視検査や外観確認を強化した」などの回答があったという。 福島刑務支所を管轄する福島刑務所は福島民友新聞の取材に「(異物混入を防ぐため)確認をさらに徹底していく」とコメントした。
福島民友新聞