100m障害の福部真子、「悪夢」払拭のパリ切符…「肉食べず」体脂肪率7%に
陸上・日本選手権最終日(30日・新潟デンカビッグスワンスタジアム=読売新聞社後援)――パリ五輪代表選考会を兼ねて行われ、女子100メートル障害は日本記録保持者の福部真子(日本建設工業)が12秒86で制し、初の五輪出場を決めた。 【写真】福部真子がハードルを飛越する美しい瞬間
昨年は涙に暮れた選考会で、「リベンジ達成」と笑顔がはじけた。女子100メートル障害決勝を福部が制し、初の五輪切符をつかんだ。
2022年に12秒73の日本記録を作り、迎えた昨年の日本選手権はまさかの4位。世界選手権代表を逃した。今年は準決勝で五輪参加標準記録を突破したが、「同じ失敗をしたらどうしようと寝られなかった」。だが、スタートラインに立つと「少しのプライドと挑戦精神」を胸に秘め、序盤から先行して逃げ切った。
苦汁をなめて自分と向き合った。「肉は食べずに魚だけ。脂質をカットし1日2食」。肉体改造に取り組むと、日本記録達成時から体脂肪率は1%減の7%、体重は2キロ増の59キロになった。筋力の増した絞れた体で、推進力を取り戻した。
22年世界選手権では準決勝に進んだ。「12秒7台では、けちょんけちょんにされる。12秒6台で世界に食らいつく」。さらなる飛躍を狙う。(井上敬雄)
◇…決勝記録…◇【女子】▽100メートル障害〈1〉福部12秒86〈2〉田中佑美(富士通)12秒89〈3〉寺田明日香(ジャパンクリエイト)12秒91