<横浜流星>芝居へ常に貪欲、大好きな格闘技からヒントも 大河ドラマ「べらぼう」に挑む日々「とにかくインプット」
「今回は登場人物が多いのですが、森下先生が人間の奥底までをしっかりと掘り下げてくれているので、埋もれてしまわないのがすごく魅力的。キレイなものだけじゃない、その裏側まで描いているから、より共感や感情移入をしてもらえるエンターテインメントになっていると思います」
◇すべてが芝居に生きるから、インプットの時間を大切に
そんな森下脚本の魅力的な登場人物の中心にいるのが、横浜さん扮(ふん)する蔦屋重三郎だ。
役作りにおいては「蔦重のことを調べたり、実際に生まれ育った場所に行き、空気を肌で感じたり、史料を読んだり、題材となった作品を見たり、専門家の先生に会ったり」し、さらには映画「HOKUSAI」(2021年)で蔦屋重三郎を演じた阿部寛さんにも「話を聞いたり」したという横浜さんは、「日々、作品のことを考えている」と芝居への貪欲さをのぞかせる。
「自分たちの仕事ってすべてが芝居に生きるから、『これって蔦重がやりそう、作品に生かせそう』と、とにかくインプットの時間を大切にしています」
元々は空手少年で、2011年には空手の国際大会で優勝した経験を持つ横浜さんは、佐藤浩市さんとダブル主演を務めた映画「春に散る」(2022年)を通じて、ボクシングのプロテストに合格し、C級ライセンスを取得したこともある「格闘技好き」。今回、“人間くさい”蔦屋重三郎を演じるにあたって、格闘技からも何かを得ようとしているようで……。
「格闘技ってすごく人間が出るのですが、よりリアルを追及したくなって、その裏側を見たり知ったりするのが最近の自分の中でのマイブームにもなっている。格闘家の皆さんも表に立っているけど、自分たちみたいな表現とは違う世界で生きていて、より人間くさく、自分を繕わずいるじゃないですか。そういうときに、『本当に人間ってこうなったら、こういう感情になるんだ』『こういうふうな表情するのか』と思って、『これは芝居に使えるな』となるんです」
改めて「形だけにとらわれず、蔦重として自由に生きていけたら」と語る横浜さん。まずは1月5日の初回放送に注目だ。