阪神・オリックスは今季も独走Vなのか? プロ野球12球団別戦力最速分析!
■球団別戦力分析~パ・リーグ編~ 続いて、パ・リーグ勢の今季の特徴を見ていこう。 ●オリックス 昨季15.5ゲーム差の独走優勝も、今季は3年連続沢村賞で、3連覇に貢献した山本由伸が抜けてしまった。 「164イニング、16勝の由伸だけでなく、130.1イニング、11勝の山﨑福也(さちや)も流出。勝ち星以上にこの約300イニングの穴埋めが大変。西川龍馬獲得のプラスがあるといっても、戦力ダウンは否めない」 過去には前田健太が抜けた翌年に優勝した広島、ダルビッシュ有が抜けた翌年に優勝した日本ハムなど、大エースが抜けても優勝したケースはある。だが、今回のオリックスは左右の二枚看板が抜けるという大流出だ。 「新たな左右の主軸は宮城大弥と山下舜平大。特に山下は素晴らしい才能を秘めています。ただ、ふたりとも昨季も活躍しているので穴埋めにはならない。中嶋聡監督が管理してきた投手陣の連続性が問われるシーズンです」 そこで、お股ニキ氏は今季の台頭を期待する3人の投手を挙げてくれた。 「まずは高卒2年目の齋藤響介。由伸が『響ちゃん』と呼んでかわいがり、後継者に指名した投手です。由伸同様に上背はないものの、セット時に球速が落ちず、変化球もいいものを持っています」 続けて名前を挙げたのは、2年目の曽谷(そたに)龍平と3年目の椋木(むくのき)蓮のドラ1コンビだ。 「曽谷はボリュームのある左腕。椋木は1年目にトミー・ジョン手術を受けて復活を期すシーズン。手術前のデビュー2戦目で9回2死までノーヒットピッチングをした逸材です。齋藤とこのふたりで300イニング投げてほしいです」 ●ロッテ 「昨季も、戦力以上に戦術で勝っていたチーム。ソフトバンクが100ある潜在能力のうち80くらいしか生かし切れていないのに対して、ロッテは85ある戦力のうち82~84くらい出し切っている感覚です。今季もソトが加入したとはいえ、吉井理人監督の投手運用を軸に、いかに持っている力を出し切るかが重要です」 そのためには、佐々木朗希のフル回転が必須になる。 「潜在能力はプロ野球史上でも断トツ。あとはケガをしないかどうか。契約問題によるマイナスイメージを払拭するためにも、規定投球回数に到達してほしい。そうすれば、おのずと投手成績は軒並み1位になると思います」