波田への愛こもった伝統の「町キレ・あいさつ運動」 長野県松本市の波田中生徒会が活動に力
長野県松本市の波田中学校生徒会が、地域をきれいして元気にする伝統の取り組み「町キレ・あいさつ運動」のルーツを調べ、活動を活性化させた。代々の生徒が工夫して継続してきた経緯を知り、全校で共有した。「波田愛」のバトンを受け継ぎ、自分たちの代も充実させようと積極的だ。 町キレ・あいさつ運動は、生徒全員が登校しながらごみを拾い、有志が通学路などに立って校内外の人とあいさつを交わす。 三澤豊校長との雑談の中で、取り組みの始まりを調べようと生徒会役員が思い付いた。学校の記録を調べ、過去の教師に話を聞き、平成16(2004)年に、学校前の国道158号で全校ごみ拾いをしたのが最初と分かった。安全かつ広範囲に展開できるように登校中に実践する方法に切り替えたり、あいさつ運動と合体させたりと、知恵を絞ってきた歴代の先輩たちの姿も浮かび上がった。 校内放送「波(なみ)ラジ」の番組にまとめて給食の時間に流し、活動の様子を記録した過去の写真を階段に張り出した。本年度は毎月3日連続で実行し、波田小学校児童会との「コラボ」(連携)も決めた。7月の活動初日となった9日は、コラボも初回となり、児童と生徒が波田小前に一緒に立って「おはようございます」と元気な声を響かせていた。 生徒会長の3年生は「ごみを拾ってまちがきれいになるし、地域の人にあいさつを返してもらうと、とても気持ちいい」と意義を語る。ルーツ調べで中心となった生徒会議長の3年生は「地域とつながる大事な活動で、波田愛が続いている。私が大人になってもつながっていってほしい」と願っていた。
市民タイムス