『家さえあれば大丈夫』西成で生活困窮者への居住支援を行う男性 雇い止めにあった人、拘置所からやってきた人らをサポート...しかし中には家賃を払わず逃げ出す人も それでも手を差し伸べ続ける理由とは
「25歳くらいまでにはちゃんとした社会人に」前に進む青年
2日後、坂本さんは田中さんを連れて区役所へ。 (区役所職員)「生活保護を受けることになった人は、常に計画的な生活に努め、支出の節約を図り、生活の維持・向上に努めてください。平たく言ったら真面目に生活してくださいということですね。税金が原資になっているので大事に使って自立して頑張ってください」 単身者に支給される生活保護費は月に10万円ほど。田中さんは一歩ずつ前に進もうと決意を固めていました。 (田中聖輝さん)「まずバイトを頑張って仕事に慣れていって、遠い話ですけど25歳くらいまでには、ちゃんとした社会人になっておきたいですね」 居住支援を受けたのち、居酒屋でアルバイトを始めた田中さん。生活保護を打ち切り、いまは自立した生活を送ることができています。
“住まいを得ることで立ち直る人が必ずいる”
(坂本慎治代表)「僕のこと“貧困ビジネス”って言う人もいますけど、それはいいんです。僕が許せないのは、生活保護を受ける人たちを怠け者みたいな、そう言っていること。『同じ立場になった時に同じこと言えるの?』『自分が言われたとしたらどう思うの?』って、投げかけたいですね」 居住支援をしても10人に1人は逃げ出し、また“元の生活”に戻ってしまいます。それでも支援をやめないのは、住まいを得ることで立ち直る人が必ずいると知っているから。絶望し途方に暮れる人たちが少しでも前を向けるように。坂本さんが活動を続ける理由です。 (2024年3月21日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」内『特集』より) ※坂本慎治さんが活動の中で直面したさらなる困難や、坂本さんの支援を受けた田中聖輝さんのその後に迫った映画「家さえあれば ~貧困と居住支援~」が以下のスケジュールで上映中です。 「家さえあれば ~貧困と居住支援~」 TBSドキュメンタリー映画祭2024作品 監督:海老桂介 ナレーター:麒麟・田村裕 【上映スケジュール】 ・シネ・リーブル梅田(梅田スカイビル 3・4階) 3月22日 午後2時20分~ 3月30日 午後2時20分~ 4月 4日 午後2時20分~ ・アップリンク京都(新風館 地下1階) 3月24日 午後2時30分~ 3月25日 午後4時10分~ 3月30日 午後2時30分~