マイナス金利解除で住宅ローンはどうなる?ファイナンシャルプランナーがラジオで解説
日銀がマイナス金利解除に踏み込んだことで注目されているのが「住宅ローン」。家計への影響は避けられないのか? 変動型と固定型、どちらがいいの?気になる住宅ローンについて、RKBラジオ「田畑竜介GrooooowUp」でファイナンシャルプランナーの中村賢司さんが詳しく解説した。 【写真で見る】借入金額4000万円 返済例 ■住宅ローンの固定型と変動型はどう違う? マイナス金利解除によって家計への影響が大きい住宅ローン。そもそも住宅ローンには固定型と変動型がありますが、その違いはなんでしょう? 【固定型】 名前の通り、借入期間の金利が変わらない。「全期間固定タイプ」と「固定期間選択タイプ」があり、後者は3年固定、5年固定、10年固定などがあります。固定期間終了後は変動金利か固定金利を選択することになります。 【変動型】 これも名前の通り、借入期間の金利が変動するものです。具体的には半年ごとに市中金利の動向をみて金融機関が決めます。 4月時点の固定金利の相場は1.8%前後、変動金利は0.5%前後です。住宅ローン利用者の金利タイプは「変動型」が約7割、「固定期間選択型」が約2割、「全期間固定型」が約1割で推移しています。(住宅金融支援機構2023年4月調査) なぜ固定金利の方が金利が高いのでしょうか。変動金利の場合、市場の金利が上がった場合それに応じてローンを組んだ人の返済額が上がるわけで、金利変動のリスクは顧客が負います。ところが固定金利の場合、金利が上がってもローン返済額は変わらない訳で、金利変動のリスクは貸す側が負う訳です。だから固定金利の金利は高いのです。 ■影響を受けるとされる「変動型」は… もし変動型の金利が上昇した場合、返済額は上がります。しかし直ぐに影響があるとは限りません。変動金利には以下の2つのルールが設けられています。 【5年ルール】半年ごとに金利は変わるが毎月の返済額は5年間変わらない。 【125%ルール】金利が上昇すると6年目以降の返済額も上昇するが、激変緩和のため1.25倍までしか上がらない。