【実録】 うそでしょ、専業主婦は職業じゃないの⁉ キャビンアテンダントを辞めて家庭に入ったのに、「無職」扱いされて一念発起
昨年11月、東京の玄関口、品川駅から程近い場所に、女性の自立や起業を応援する女性専用のコワーキングスペース「エアー・ビジネス・ディパーチャー」をオープンした藤川さん。話上手で美しい立ち居振る舞いは女性から見ても惚れ惚れします。元、キャビンアテンダントだったという経歴を聞いて、なるほど…。きっとこれまでも自信に溢れ、華やかな人生を謳歌されてきたのだろうと思っていたら、それはとんでもない間違いでした。 【データ】男性・女性の未婚率の推移、30~40代女性の結婚願望は?
かつては、時代の流れに沿って結婚・妊娠後に専業主婦に。家におさまることが性に合わず、一時は自分を見失い、もがき苦しんだ時代もあったそう。でもそこでくさらずに自らの努力と行動によって、人生を大きく変えていったのが藤川さんのすごいところ。
これは、今の美しい笑顔の裏に隠れた、女ド根性の物語です。 【私のキャリア #1前編】
吐き捨てるように言われた「専業主婦は無職です」こんなに家族のために尽くしているのに…!?
今から20年ほど前のこと。当時の藤川さんには、まだ幼い子どもがいて、家事は当然のこと、育児、親の介護にと日々忙しく過ごしていました。そんなある日、車の運転中に一時停止を無視してしまったところを警察に見つかり、交番へ出頭しなければならないことに。 「手続きのために交番へ行き、名前や住所などの書類記入をしていたのですが、自分の職業を選ぶ欄でどれにチェックを入れたらいいのか分からなかったのです。会社員、会社経営、医師などの職業に続いて学生、そして最後に無職。あれ、私はどれに該当するのだろう。それで、『お巡りさん、私、どれにチェックを付けたらいいのですか?』とたずねました。するとそっけなく『あなた、主婦ですよね。じゃあ、無職です』」 藤川さんは戸惑いました。 「『えっ!?いや、私、赤ちゃんを育てていますし、自宅で父の介護もしていますよ』と伝えたら、『あぁ、それはね、無職っていうんですよ』と突き放すように言われてしまって。それを聞いた瞬間、え、知らなかった、私って無職なの?もう大ショックですよ」 “私、今、こんなに頑張っているのに…” 「出かける場所といえば、家とスーパー、幼稚園、父が通う病院との往復ばかり。毎日ノーメイクで小汚い格好をして髪振り乱して頑張っている。私ってなんのためにいるのだろうって思ったら、悲しくて悔しくてたまらなくなって。もう人目もはばからず号泣しちゃったんです」 その頃は、今よりも体重が15キロも重く、いわゆるイケてない女性だったと藤川さんは振り返ります。 「20代前半の頃は毎日がキラキラしていて、女性も一生、好きな仕事をして頑張れると思っていました。まさか自分がそんな惨めは思いをすることになるなんて、思ってもみませんでした」