展示するのは30分間 ホンダS800 鈴鹿市役所でお披露目
60年前に生産され、世界的な名車として愛されたスポーツカー「ホンダS600」が、三重県鈴鹿市役所で7月3日から特別展示される。初日は30分間限定で、市内の男性が所有する「ホンダS800」も展示される予定で、ファンにとっては貴重な撮影機会となりそうだ。
モータースポーツのまちを発信
ホンダ鈴鹿製作所が立地する鈴鹿市などが、「モータースポーツのまち」を広く発信しようと企画した。 市によると、S600は1964年3月に発売された。64年5月に鈴鹿サーキットで開かれた「第2回日本グランプリ」GT―1クラスで優勝し、64年9月のドイツ・ニュルブルクリンクでの耐久レースも制した。排気量は606㏄と小型ながら、1200㏄と同じ程度のパワーとスピードを備え、欧米のレースでも活躍した。自動車レースに情熱を傾けた創業者・本田宗一郎氏の思いが込められた名車として知られる。
「S600」は11月までを予定
今回展示されるS600は、普段は栃木県茂木町のホンダコレクションホールに所蔵されており、鈴鹿市役所での展示は初めて。エンジンと一緒に、7月3日午後2時から11月20日頃まで1階ロビーで紹介される。 S800は個人が所有しているもの。鈴鹿サーキットで昨年9月に開かれた「F1日本グランプリ」のパレードで世界王者のマックス・フェルスタッペン選手(レッドブル)が同乗し、直筆サインが残る。展示は7月3日午後2時~2時半で、荒天時は中止となる。 市は「歴史に残るホンダのスポーツカー2台を同時に見ることができる機会は珍しい。多くの人に訪れてほしい」としている。問い合わせは市商業観光政策課(059・382・9020)。