株価「4万円台」は十分あり得る 専門家が指摘
アセットマネジメントOne株式会社の村上尚己氏が2月23日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。2月22日に34年ぶりに史上最高値を更新した日経平均株価について語った。
株価が史上最高値3万9098円、日経平均34年ぶりのバブル期超え
2月22日の東京株式市場は、日経平均株価がバブル期だった1989年12月29日の水準を上回り、約34年ぶりに史上最高値を更新した。22日の終値は、前日比836円52銭高の3万9098円68銭。取引時間中には一時3万9156円97銭をつけた。 飯田)日経平均株価が史上最高値を更新しましたが、どうご覧になりますか? 村上)年内にはこれくらいの水準まで上がると想定していたのですが、予想以上にピッチが早いです。年初から18%ぐらい上がっているので、「少し早すぎる」という感じで見ています。ただ、時間の問題だとは思っていたので、驚きはありません。バブル期と並んだからどうだと言われても、他国だと株価は高値を更新し続けるのが当たり前なので、日本もようやく普通の国と同じような状況になったという意味では、よいことだと見ています。
アベノミクスの効果が浸透し、日本経済全体が膨らみつつある
飯田)確かに34年前と比べて日本は1倍ですが、諸外国は10倍というようなレベルになっていますよね。 村上)他国は経済全体が拡大し続けているのですが、日本では1990年代からずっと横這いだった名目GDPが、去年(2023年)ようやく5%以上上がりました。アベノミクスが始まって10年以上経ちますが、ようやく効果が浸透し、日本経済全体が膨らんでいく状況になりつつある。それが株高をもたらしたいちばんの要因だと思います。
中国から安全な日本株へ資金が流入
飯田)海外筋も入ってきているという話もありますが、中国からの資金シフトは見られていますか? 村上)データで確認すると、この1月、確かに外国人勢が買っているようです。中国からどのくらい抜けているのか、客観的なデータを出すのは難しいですが、起きていることからすると米国中心に安全保障の枠組みが変わっており、日本は米国陣営の方に入っています。そのサプライチェーンのなかで当然、日本は重要な役割を果たさなくてはいけない。お金も中国株からの退避で「より安全なのはどこか」と考え、日本だとされた可能性はありますし、それに伴う投資も起きているのだと思います。