「パタゴニア」が大阪・梅田店に日本初の中古品販売コーナーを常設する理由
買い取りサービスの委託先は「ラグタグ」を運営するティンパンアレイ
再販のための買い取りサービスは「ラグタグ」を運営するティンパンアレイに委託した。再販価格は定価の4割ほどだ。二次流通市場でも人気が高い「パタゴニア」製品をCtoCのプラットフォームが整備されている日本で、ブランド側に“戻す”選択をしてもらうのは簡単ではないだろう。「CtoCのサービスがたくさんある中で、お客さまへのインセンティブをどうするのか。正規の直営店の魅力を感じてもらえるかは課題の一つ。買い取りを始めて3~4カ月が経ったが、出だしは悪くない。6月は約2000着を買い取るなど、まずまずの滑り出しだった。月によってばらつきがあるし、このペースが保てるかも挑戦になる。もともと流通量はメンズ製品が多いため、これまでの実績を合わせても買い取りはメンズ製品が多く、販売もメンズ製品がよく動く」。買い取りのスキームに関しては、「僕自身、試しに買い取りを行ってみた。自宅から発送ができ、査定の連絡も早くてスムーズだった」と評価する。CtoCでは出品者は写真撮影などの手間がかかるし、買い手は真贋判定を経ない製品を購入するリスクもあるため、出品の手間と真贋判定は直営店ならではのメリットといえるだろう。
修繕したアイテム“リクラフテッド”は「京都店と渋谷店で反応が良かったが、手間がかかる。ユニークさ良さでもあるが、デザインの一貫性について今後検討する必要がある。まずは“ウォーンウエア”の本流である純粋なリセールを行う」という。「重要なのは中古品を単体で見せるのではなく、新製品と中古品の両方を見て選択できる環境を作ること。今後は、東京でも”ウォーンウエア“の常設店を検討しており、Eコマースでも同様に新品と中古品両方の選択肢を提案できないかと思案している」。