社会人のお小遣い額...男性3万9081円、女性3万4921円 30代以下は女性のほうが多い、ランチ代ついに700円の結果
ランチ代が「ワンコイン」だったのは3、4年前まで
J‐CASTニュースBiz編集部は、調査を行なったSBI新生銀行サステナビリティ&コミュニケーション統括部の担当者の話を聞いた。 ――男性のお小遣いが、昨年は2度目の4万円台となったものの上昇トレンドにならず、再び下がって4万円を割りました。昨年、今年は「歴史的な賃上げ」が続いたはずなのに、なぜお小遣いが上昇しないのでしょうか? この調子だと、来年以降も見通しは暗いのでしょうか? 担当者 今年6月の厚生労働省の発表によると、物価変動を考慮した実質賃金が過去最長の25か月連続でマイナスです。給与が上がっても物価高に追い付いておらず、給与上昇がお小遣いに反映されていないのです。 男性、女性ともに物価高の影響を感じている人が8割を超えており、年代が高い人ほど危機感を抱いています。物価高で支出を減らす費用のトップが「食費」です。 ――食費といえば、男性の昼食代が初めて700円を突破したという結果も衝撃的です。この数字は「購入弁当」や「外食」の金額ですか? ワンコイン(500円)がランチ代の目安と言われたものですが、とっくに500円を突破しているということですね。 担当者 そのとおりです。昼食代は、持参弁当や在宅勤務でお昼を作る場合を除く「購入弁当」や「外食」になっていますから、物価上昇の影響を受けやすい出費になります。 なお、男性の昼食代が500円台だったのは2020年(585円)までで、女性では2021年(590円)まででした。それ以降は600円台になっています。
お小遣いが足りなくなったら、副業や投資で増やそう!
――新NISAに関して男性、女性とも認知度が7割半ばです。また、新NISAへの投資意向を聞くと、男性で39%、女性で42%が「投資してみたい」と答えています。この結果をどう見ますか。新NISAは受け入れられており、拡大すると思いますか。 担当者 2024年1月に新NISAが始まったばかりで、それから約4か月後の調査で7割半ばという数字は、浸透率としては高いのではないでしょうか。まだ認知の伸び代(しろ)はあるという理解です。 ――また、一般的な投資をしている割合では男性より低い女性のほうが、新NISAに関しては投資意欲が高い点も意外です。今回の調査では、女性のパワフルさがやや目立つ結果が出ていますが、なぜでしょうか。 担当者 NISA開始を希望する層を分析すると、「節約好きな人たち」という姿が浮かびます。 新NISA口座での投資を開始したい層は、開始意向がない層に比べ、「少し遠くても歩くようにしている」「弁当を持参するようにしている」「外で飲む回数を減らしている」など、さまざまな方法で節約のやりくりをする意識が高い。 もともと、こういった節約面では、女性の意識のほうが高いです。それが新NISAの投資意向にも、女性のほうが若干高い傾向にあらわれているのでしょう。 ――今回、これまでの調査に比べ、お小遣いに関して何か新しい傾向や考え方がみられましたか。 担当者 お小遣い額に大きな違いはありませんが、使い道でトップとなる「昼食代」の支払い方法で現金の割合が減り、「QRコード決済」や「クレジットカード」が増えているのが特徴です。年々現金利用が少なくなる傾向にあります。 ――お小遣い問題に悩む会社員にエールをお願いします。 担当者 「お小遣いが足りなくなった時はどうする?」という問いに、男女ともに「使わずに我慢する」という回答が多いですが、副業や投資などで増やしていく選択肢もありますよ! (J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)