東京・大手町の読売新聞ビル前は重苦しい雰囲気に 代表取締役主筆の渡辺恒雄氏が死去
読売新聞グループ本社代表取締役主筆の渡辺恒雄氏が19日未明、肺炎のため、都内の病院で死去した。同日午前、東京・大手町の読売新聞ビル前は、重苦しい雰囲気に包まれた。 【写真】談笑する長嶋茂雄氏と渡辺恒雄氏 寒空の下、同ビル周辺では近くのオフィスに勤める人らが往来していた。女性に渡辺氏の死去について尋ねると、「本当ですか」と驚いた表情を浮かべ、足早にビル内に消えていった。読売新聞の中堅記者は「自分たちも報道で初めて知った。プロ野球の開幕前や入社式に姿をみせるたび、社内で話題になっていた」と話した。 読売新聞グループ本社は平成22年に老朽化した大手町社屋を建て替えると発表。23年に着工し、26年1月に同ビルが開業した。読売新聞グループ本社のほか、東京本社や読売巨人軍の球団事務所、中央公論新社が入る。ビル前は箱根駅伝の往路のスタート地点・復路のゴール地点としても知られる。 同ビルの土地は元国有地で、昭和43年9月に払い下げを受けた際にも、政府との交渉に渡辺氏が大きく関わったとされる。