ドジャースに加入した山本（左）と大谷（中央）に対し、ダルビッシュ（右）が私見を述べた。(C)Getty Images

　日本人スター獲得に動かない自球団に落胆の色が隠せなかった。 　サンディエゴ・パドレスのダルビッシュ有が音声配信サービス『stand.fm』を公開し、同じナショナル・リーグ西地区のライバルであるロサンゼルス・ドジャースに揃って移籍を発表した大谷翔平と山本由伸について、「大谷くんと山本くんがドジャースに行ったことで、僕は何ていうのかな、悲しい。この気持ち、悲しいです」と思わず本音を吐露。その中で「打倒・ドジャース」に対する闘志をメラメラ燃やしていた。 【PHOTO】10年総額約1015億円でドジャースに移籍！ユニホームを身に纏い入団会見を行った大谷翔平の厳選ショット！ 　この発言を米メディアは見逃していない。ドジャース専門メディア『Dodgers nation』は、「パドレスの先発投手で元ドジャースのユウ・ダルビッシュは最近、この契約について沈黙を破り、２人の日本人選手がドジャース入りを決めたことに不満を抱いているようだ」と報道。ただし、「ダルビッシュの不満の矛先は、自球団にも向けられている。具体的には、パドレスのA.J.プレラー編成本部長の名前を挙げて批評した」とし、大谷と山本の獲得に本腰を入れなかったフロントの姿勢に不信感を抱いていると言及した。 　 　同メディアによると、「サンディエゴは、ダルビッシュの嘆願にもかかわらず、どちらのフリーエージェント（FA）の獲得にも積極的ではなかった。ダルビッシュにとっては、２人の同胞が直接のライバルに向かうのを見るのは、我慢しがたいことだし、イライラするのは当然だ」と論じ、ダルビッシュに同情の声を寄せている。 　ダルビッシュのコメントを受け、「ドジャースとパドレスのライバル関係は今後さらに面白くなるはずだ。両者はすでに韓国での開幕シリーズで激突する」と同メディアは紹介。今季のオープニングゲームは、例年より注目度が高い試合になると強調している。 　大谷と山本の獲得レースから脱落したパドレスは現地23日に、楽天から海外FA権を行使した松井裕樹と契約したと正式に発表。昨年３月のワールド・ベースボール・クラシックで同僚だった弟分と、ダルビッシュの豪華リレーも期待される。 　来季のメジャーリーグは、多くの日本人がプレーするナショナル・リーグに大きな注目が集まりそうだ。 構成●THE DIGEST編集部