元気な古里へ質疑や提案 高校生県議会で20校46人が議員に【宇部】
第10回やまぐち高校生県議会は29日、県議会議場で開かれた。県内20校から46人が議員として参加し、医療費の増加や自然の魅力を生かした観光政策などの質疑を通して、議会の仕組みや県内の課題について学んだ。 次代を担う高校生に議会の役割や行政への理解と関心を深めてもらうため、2016年度から実施。「元気な山口県を創っていくための取り組み」をテーマに、村岡嗣政知事や繁吉健志教育長、関係部局長などと活発な議論を交わした。 入場した生徒たちは、自分の名前が記された氏名票を立てて着席。地域ごとに壇上に上がり、一人一人が自己紹介した。代表の10人は、名前を呼ばれると「はい、議長」と力強く答えて登壇。それぞれに約5分、県が抱える問題について自身の意見や疑問点などを熱く語った。 清水陽樹(ひろき)君(山口2年)は、高齢化による自動車運転業務の運転士不足について質問。村岡知事は、交通事業者などと連携して、自動運転などデジタル技術を活用した新たな移動サービスの導入を目指す市町の支援を行っていることなどを説明した。 山本美桜(みさ)さん(厚狭2年)は公立学校の統廃合問題、河村乙葉さん(山口農2年)は農業従事者の減少問題などについて質問、提案した。 松原怜香(さとか)さん(慶進2年)は「県や市町も問題解決のためにさまざまな取り組みを行っていることが分かった」、福岡綾乃さん(同)は「来年からは選挙権があるので、きょうの学びを生かせたら」と語った。 第10回の節目を記念して、旧県会議事堂で山口中央高オーケストラ部と合唱部によるミニコンサートも行われた。