林（左）の打撃練習に熱視線を送る広島・新井監督（右端）

今季4位に終わった広島の秋季練習が16日、マツダスタジアムで始まった。今季は9月4日まで首位に立っていたが、9月に球団ワーストの月間20敗を喫して大失速。3年目となる来季は巻き返すべく、新井貴浩監督（47）は始動日から野手陣にいきなり6時間超のメニューを課した。 「みんなには『初日から量をやる』と（事前に）言っていた。各自が（シーズン終了後の）休みの日でもしっかりやっていたんだなと思った」 みやざきフェニックスリーグ参加組、実績のあるベテラン・中堅組、助っ人を除く計28人が午前10時にグラウンドに集合。ウオーミングアップが終わると、全員が右翼と左翼のポール間をダッシュ。約200メートルを、約30秒前後で計10本駆け抜けた。 ノックのあと、昼休憩をはさんで野手陣は午後1時からグラウンドと、球場に隣接する室内練習場で打撃練習。打撃ローテーションやロングティーなど、4時過ぎまで一心不乱にバットを振りまくった。 指揮官は大卒でドラフト6位入団と決して〝エリート路線〟ではなかったが、猛練習で成り上がって広島、阪神で通算2203安打、319本塁打を記録。「特に秋は自分との勝負。体にすりこませていく」と反復練習の大切さは知り尽くしている。2年ぶりにCS出場を逃した赤ヘル軍団の〝長い秋〟は、とにもかくにも打撃を鍛え抜く。